みんなの観戦記

ドキドキ初カンプノウ!

ちゃとら さん

2010年9月22日 リーガ第4節 スポルティング・ヒホン戦

上記の試合を現地観戦しました。出発前にこのサイトを参考にさせて頂いたので、お礼の意味も込めて記載させて頂きます。今後カンプノウに行かれる方の参考となれば、また現地観戦出来ない方に少しでも雰囲気をお伝えできれば幸いです。

【事前情報】 

まず試合日程ですが、試合の約一週間前にならないと正確な日にち・時間が決まらないので、火・水・木曜日(今回はミッドウィーク開催)のいずれになっても対応できるように弾力的な日程を組んでおきました。なお、ごく稀に試合前日に、日にち等の変更があることもあるそうなので、細心の注意が必要ですね。

次にチケット入手方法ですが、@カンプノウの窓口で直接購入Aバルサの公式HPで事前購入(ただし、購入サイトは英語、カタラン語、スペイン語のみ)B旅行会社等に依頼CLa Caixa(銀行ですが、チケットぴあ的な業務も行っている)のHPで予約し現地ATMで発券Dカンプノウ周辺のダフ屋から購入があります。

まずDについては、クラシコやチャンピオンズの重要な試合以外は出番はないと考えておりました。そもそも違法ですし。現地に行ってどうしてもチケットが入手出来ない場合の最終手段だと思います。この場合、現地の手練れと交渉する能力が求められますし、買ったチケットが偽物の可能性もあるようですのでリスクが高いですね。折角高いお金を払ったのに偽物だったらと考えるとゾッとしちゃいます。

Cについては、手続きがよく分からなかったのと、正直めんどくさそうだったので除外しました。
Bについては、それなりの手数料を取られるのでこちらも初めから除外しました(現にこの試合のチケットも某H社のオプションを確認したら、通常約50€のコーナー席が100€で手配可能とありました。100€だとパルコ付近の一番高い席に座れちゃいますね)。

ということで、自分の場合は対戦相手のことも考え、Aでいき、ダメなら@と考えておりました。で、バルサ公式HPからの購入ですが、一般販売は試合の約1ヶ月前から開始されます。いつから開始されるかについてもHPにアップされますが、今回の試合については、9月3日から販売が開始されました。販売開始当初は希望の席になかなか空きが出なくて、出発日ギリギリまで粘ったのですが、結局現地で買うことにしました。

ちなみにインターネットでの予約は何故かタイムリミットがあり、席をチョイスする画面で10分経つとまた最初からになってしまいます。カンプノウ開催の第2節のエルクレス戦やパナシナイコス戦の席情報もチェックしていたんですが、試合当日の前々日から前日にかけて空きが多く出ておりました(カンプノウの席はほとんど年間シート保有者が占めており、これらの方が行けない場合に自分の席が売りに出されます)。

【チケット購入とカンプノウツアー】

バルセロナ入りして試合前日の15時くらいにカンプノウに行きました。地下鉄L3号線のマリアクリスティーナ駅で降りて、メガストア横のチケット売り場に向かいましたが、10人位が一列に並んでいました。しかし窓口が6カ所ほどあったので、すぐに自分の番になり、窓口で事前に用意していた紙(対戦相手、日時、席種を書いたもの)を見せたらすんなり買えました。席もほぼ希望どおりの所で、その席は日本で調べた時には空いていなかったので、「この試合の場合は」やはり試合間近の方が席があったようです。

どうでもいい話ですが、カンプノウツアーのチケットと一緒に精算をお願いしたら、別々に支払えとのことでした。精算ですが、最初JCBで払おうとしたら、VISAかマスターカードのみと言われました。念のためクレジットカードと一緒にパスポートのコピーも見せました。

結果的には全然余裕で買えたので、お金に余裕がある方については安心料ということで旅行会社等に手配するのも一つの方法ですが、個人的には余程の注目カード以外は、現地購入で十分だと思います(対戦相手次第ですが、ここら辺は判断が必要ですね)。

カンプノウツアーですが、メガストア横チケット売り場の対面の建物2階から、スタジアムに通じる渡り廊下を通って行くとまず博物館に辿り着きます。バルサは歴史が大変深く、展示物も多くて全部じっくり見るほど時間がなかったので(+嫁もいたので)、優勝カップのレプリカを中心にサッと流しました。それでも今まで勝ち取った大量のカップが展示されており、バルサの偉大さを改めて認識しました。

レプリカの最後に置かれているであろう昨年の6冠のカップを見たかったのですが、いくつか出張中?らしく、全部揃ってませんでした。ビックイヤーは想像より大きかったです。モジャモジャカピタンが頭に被っちゃった姿を想像し、1人でニヤニヤしてしまいました。

その後、パルコ(貴賓席)、記者会見室、アウェー側ロッカールーム等々周り、ロナウジーニョよろしく黒いマリア像にお祈りした後にピッチに出ました。実際にスタジアムを見た感想としては、10万人弱入るということで、もっと大きいかと思っていたんですが、意外と小さく感じました(ネガティブなイメージではないです)。

サッカー場にはあまり足を運んだことがないのですが、今まで行ったことのある2つのスタジアム(日産スタジアム、味スタ)よりは狭く感じました。ただカンプノウの方が高さがあるというか、密度があると感じました。サッカー専用のスタジアムと陸上用トラックが付いているスタジアムとの差でしょうか。あと、席に角度が付いているので、非常に見やすかったです。

最後にエレベーターで4階まで昇り、記者席を見て終わりです。

ピッチの見え方としては、あくまで個人的な感想ですが、日産スタジアムの2階席=カンプノウの4階席くらいの印象を受けました。日産スタジアムの2階から見たロナウジーニョは小さかったなぁ。なお、1階席の後ろの方の席だと2階席が屋根となってしまい、暗くてカンプノウの広さを余り実感できないので、個人的はお勧めできません。

ツアー中のいくつかの場所では選手と合成写真を撮れるところがあり、買うか買わないかは写真を撮った後で、ツアーの最後に決められるようです(英語の説明が全て理解できなかったので間違えているかもしれません)。どうせ大したものではないだろうと思い、写真すら撮らなかったのですが、他の方が撮った写真を盗み見したら意外としっかりしたものだったので、撮れば良かったと後悔しております。

【試合当日】

当日は20時試合開始だったので、19時過ぎにマリアクリスティーナ駅に到着しましたが、一つ前のレスコルツ駅で降りる方も結構いました。マリアクリスティーナ駅で降りると、マシアの横を通れるのですが、バックスタンド側に着くので、席がメインスタンド側だと若干歩くことになります。

余談ですが、スペイン人5人に道を尋ねると、もれなく5人とも違う道を教えてくれます(体験済み)。

地下鉄の中や駅を降りるとユニフォームを着た方がたくさんいたり、スタジアムに向かう途中にユニフォームやひまわりの種を売っている露店がいくつも出ているので、否が応でもテンションが上がります。スタジアムの中にも売店があり、軽食や飲み物が売ってましたが、街中と比べると若干高かったです。これは万国共通ですね。

前日のツアーでそれを確認出来ていたので、予め食べ物と飲み物を購入していきましたが、入場の際も特に荷物チェック等はなかったです。これで豚の顔の皮も持ち込もうと思えば持ち込めますね(大きな試合だとチェックがあると思いますが)。

自分の席にはチケットに書いてある順番通り行けばたどり着けます。割と分かりやすかったので問題ないと思いますが、分からなければスタンド入口にスタッフがあちこちいるので、聞けばよろしいかと思います。

スタンドですが、噂どおり試合が始まるまではガラガラで、ミッドウィークだし相手が相手だったので、このままガラガラかなと思っていたら、試合開始にはほぼ満員になってました。バルセロナ最大のお祭りであるメルセ祭り期間だったので、観光客が多かったのではないでしょうか。自分もその1人ですが(満員かなと思っていましたが、翌日の新聞で確認したら7万5千人ちょっとだったようです。このことからもよっぽどの試合でない限りカンプノウが埋まることはないと思います)。

試合は1-0でバルサが勝利しました。内容的には、日本を発つ前にA.マドリーのチェコ人がメッシを故障させたと知っていたので(クンの携帯でメッシに謝罪メールを送ったそうですが、クレにも謝罪して欲しいです(怒))、いつものバルサが見られないと思っていたんですが、ほぼその予想通りの結果となってしまいました。難所カルデロンでの戦いの後で、モチベーションが低かったのか、コンディションが悪かったのか・・・。

試合開始前に昨年のリーガの優秀選手賞の授与式があり、私服のメッシが登場したのですが、ユニクロで売っていそうなTシャツにダメージジーンズ、白いスニーカーという出で立ちで、どっかの白いとこの色男(+相当のナルシスト)とは全然違いました。シャビしかりイニエスタしかり、そういう素朴な所が大好きなんですけど、子供に夢を与える職業なので、少しくらい派手な格好をしてもいいかなとも思います。

個人的には試合終盤のパス回しの際の「オーレ」や、「イニエースタ」等のコールが出来なかったのが残念でした。個人名のコールが起きたのは、試合前のメッシくらいだったと記憶しております。

スタジアムの雰囲気ですが、メインスタンド側から見て、右側のゴール裏1階席が熱かったです。チャントやコールもほとんどそこから起こっておりました。テレビで見ていても分かりますが、バルサの選手が惜しいシュートを放ったり、シャビターン(勝手に名づけました)を決めて相手を翻弄したときはもちろん、イニエスタがゴール前へのクロスを珍しくミスった時や、ボージャンがゴール前の切り返しが一つ余計だった為にシュートを相手ディフェンダーにブロックされてしまった場面でも、スタンドのあちこちから拍手が起こってました。

あと観客の反応がいちいち早い印象を受けました。審判が笛を吹く前にファールと叫んだり、オフサイドにいち早く気付いたり、ケイタが自分のお仕事を全うできずに左サイドのイニエスタが中に入ったため出来たスペースにマクスウェルがフリーで駆け上がった刹那も「マァックスー」という声がいくつか聞こえました。

バルサの選手は厳しくも暖かい観客に見守られてると感じた一方で、相手選手、この日は特にゴールキーパーに対して、ゴールキックが遅いということで激しいブーイングが浴びせられました。個人的はそれほどでもないと思ったのですが、結果的にイエローカードも出されましたので、これも観客が出させたカードだと思います。相手に対するブーイングやゴールが決まった瞬間の怒号のような歓声はやはり生で体験しないと分からないものでした。

スタンドは喫煙OKのため、色々な所からモクモクしてました。隣に座っていたソシオと思われるおじいちゃん(少しでも良いプレーが出ると、○○(選手名)ビエーンと言ってました)も葉巻を吸っており、風向きによっては結構きつかったです。

試合終了後ですが、これも噂どおり、すぐにスタンドはすぐにガラガラになりました。試合終了前数分から席を立たれる方もいました。自分は少しでも長く雰囲気を味わいたかったので、試合終了後15分くらいうろちょろした後に泣く泣くスタンドを後にしたんですが、駅に続く道はまだ人が多く、車の数も多かったです。バスも人がたくさん乗ってましたが、路面電車には人があまり乗ってませんでした。

道にはまだまだ人が多かったので、プリンセサ・ソフィアホテルの前で20分程休憩しました。一昔前はバルサの選手も試合前日にこのホテルに泊まっていたなとか、背の高いスウェーデン人がしばらく住んでいたなぁとか、色々想像している間にだいぶ人も減ってきたので、地下鉄に向かいましたが、切符売り場には結構な列が出来ていました。

自分はT-10(回数券)を持っていたので、すんなりホームに入れましたが、試合終了直後にはものすごい数の人が並んでいたのではないでしょうか。地下鉄自体は3〜4分ごとに来るので、ホームにはあまり人がいませんでした。それと前述のレスコルツ駅から乗ってくる人が多かったので、マリアクリスティーナ駅では運が良ければ座れると思います。

日本に帰って来てビデオをチェックしたら、メッシがパルコに座って観戦してる映像が流れました。確か今シーズンからは選手はパルコに座らせない的なことをみた記憶があったので(単なる記憶違いだったか。無念)、パルコ付近の席だったにも関わらずまったくノーマークでした。非常に悔やまれます。

ちなみにパルコ最前列の会長席の前には、小さいモニターが備え付けられており・・・そんなことより、間近でメッシを見たかったです。

最後に割と重要な点ですが、バルセロナは時差が日本時間−7時間なので、試合開始は日本の真夜中にあたります。日本に居るときはそうでもないですが(ただし、歳とともにきつくなってきましたが)、現地だと普段より緊張して疲れていたのか、若干眠くなってしまいました。あんなに楽しみにしていたカンプノウでのまさかの眠気です。嫁も隣で寝ており、「聖地で寝るな!」と思いましたが、しょうがないですね。ですので試合当日は、きっちりお昼寝をして体調万全で行かれるとよいと思います。

以上、長文で失礼しました。何かの一助となれば。