FCバルセロナ(通称バルサ)は、『Més que un club』(クラブ以上の存在)と言われています。 これはバルサが単なるスポーツクラブとしての枠組みを超え、カタルーニャ地方は言うまでもなく、全世界において特別なクラブであるという意味合いが込められています。
例えば、バルサにはユニフォームの胸スポンサーというものは存在していません。これは「クラブはソシオ(クラブ会員)のものである」という理念を象徴しているから。06/07シーズンからはユニセフ(unicef)のロゴを付けていますが、これは無報酬であるばかりか、バルサから年間約2億円強の寄付を行うという、極めて異例なものです。
バルサを運営するのは、巨大なスポンサー企業でもなければ、大金持ちの会長でもありません。会長率いる役員会はあくまでもソシオの代表として庶務を行うだけであり、クラブの所有者は断固として世界に15万人以上存在しているソシオ各人。この理念もまた、株式会社化が進むフットボル界において、バルサを特殊なクラブとしています。
そしてバルサがフットボルクラブであることは名称からも分かりますが、それだけではありません。フットボル以外にも多種多様なスポーツセクションを擁しており、プロ部門としてだけでもバスケットボール、ハンドボール、ローラーホッケーが、アマチュアも含めるとフットサル、陸上、アイスホッケー、アイスフィギュア、ラグビー、バレー、自転車、さらに野球までもを持つ総合スポーツクラブなのです。ちなみに、フットボル以外の各チームもブラウグラナのユニフォームを着用していますが、こちらには胸スポンサーは入っています。
また、バルサは下部組織(カンテラ)の充実にも力を入れており、優秀な選手を過去に数多く輩出しています。現チームではプジョル、チャビ、イニエスタ、バルデス、メッシ、オレゲールといったところがカンテラ出身。過去にもグアルディオラ、セルジ、デラ・ペーニャ、フェレール、アモールといった選手がラ・マシア(寮)から巣立っています。世界有数のビッグクラブで、これほどの自前選手がトップチームにいるクラブは、バルサをおいて他にないでしょう。
2007年、バルサのソシオ数は15万人を大きく上回り、まだまだ増加の一途を辿っています。そのほとんどがカタルーニャの地元ファンですが、彼らはフットボルチームだけを応援しているわけではありません。カンプノウの隣りにはパラウと呼ばれる体育館やアイスアリーナがあり、カンテラがゲームをするミニエスタディもあります。週末にカンプノウに行けば、一日スポーツを楽しめる環境。社会に浸透したスポーツ意識と、その中核をなすFCバルセロナというクラブ。そういった背景や積み重ねられてきた100年を超える歴史が、バルサを『クラブ以上のクラブ』としているのです。
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