Champions League
1/2, Ida

ザ・完敗でゲームオーバー寸前。

Bayern Munchen FC Barcelona
4 0
23 de Abril - Mar 20:45 h
Alianz Arena
Goles
Muller (24)  
Mario Gomez (48)  
Robben (72)  
Muller (81)  
Titular
Neuer 【5】 Valdes
Lahm 【4】 Alves
Boateng 【4】 Bartra
Dante 【3】 Pique
Alaba 【3】 Alba
Javi Martinez 【3】 Busquets
Schweinsteiger 【4】 Xavi
Muller 【4】 Iniesta
Robben 【3】 Messi
Ribery 【4】 Pedro
Mario Gomez 【3】 Alexis
Cambios
M. Gomez→ Luiz Gustavo (71) Pedro→【4】 Villa (83)
Muller→ Pizarro (83)  
Ribery→ Shaqiri (88)  
Entrenadores
Jupp Heynckes 【3】 Tito Vilanova
Tarjetas
M. Gomez (37) Bartra (39)
J. Martinez (46) Alexis (87)
Schweinsteiger (87) J. Alba (89)
  Iniesta (92)
Arbitro
Viktor Kassai (hungria) 【3】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
1 2 3 Tarjetas Amarillas 4 3 1
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
4 9 13 Tiros a puerta 4 3 1
2 5 7 Ocasiones de Gol 2 2 0
8 3 11 Corners 4 1 3
2 1 3 Fueras de juegos 1 1 0
8 8 16 Faltas 10 6 4
37%   37% Posesion del Balon 63%   63%
Formacion

プジョル、マスチェラーノが負傷欠場。アドリアーノが出場停止。セスク、ビジャ、チアゴ、ピント、モントーヤ、アビダル、ソングがベンチスタート。テージョは出場登録からも外れた。右セントラルは若きバルトラ、前線にはアレクシスとペドロの両サイドと、予想どおりの先発イレブン。

アルベスが右で孤立、メッシ不調、アルバとアレクシスによる左サイドも前線からのプレッシングも機能せずと問題が多発するも、ティトは動かず交代は一人のみ。4点差となってようやく、ペドロに代わってビジャを送り込んでいる。

Titular Final
先発 終了時
Goles
Muller (24)  
Mario Gomez (48)  
Robben (72)  
Muller (81)  
Reporte

どこから見てもバルサの完敗。奇跡の大逆転なんて軽々とは信じられない歴史的敗北となった。ドリームチーム崩壊のきっかけとなった、あのアテネ決勝にも匹敵するであろう4-0だ。

手も足も出ないバルサ

このアリアンツ・アレナで勝負の大勢は決まる、と前日練習で選手たちにメッセージを送ったというティト・ビラノバが送り出したイレブンは、予想どおりの面子だった。メッシは報じられていたとおり先発となり、サイドにはペドロとアレクシス。中盤はチャビ、イニエスタ、ブスケツのトリオで構成し、最終ラインは右からアルベス、バルトラ、ピケ、ジョルディ・アルバが並んだ。歯車さえ合っていれば、どんな相手であろうと互角以上に渡り合えるメンバーだ。

しかし残念ながら、現在のティトチームのフォームが、最高の仕上がりにあるハインケス・バイエルンには手も足も出ない状態であることはキックオフ直後に明らかとなった。バルサが全く有効なボールコントロールを出来ないのを尻目に、ドイツチームは悠々と敵陣深くへと侵入。後手に回ったバルサは前半だけで8回ものコーナーキックを許し、そのどれもが危険を感じさせるものとなった。

アリアンツ・アレナのピッチは序盤、センターサークル周辺が水浸し。バルサが組み立てにそのエリアを避けようとすると、ハビ・マルチネスとバスティアン・シュバインシュタイガーの壁が前に立ちはだかった。がっつき過ぎない守備は、ミランやPSGが実践して功を奏したもの。ティトチームはそうしてボールを失うや、ミュラー、ロッベンらに切れ味あるカウンター攻撃を発動され、どうにかコーナーに逃れても空中戦でピンチになる責め苦だった。

中盤での制圧戦に敗れたバルサ。メッシが異次元の天下無双モードであったなら、それでもなんとかなったかもしれないのだが、怪我上がりの調整不足ではいかんともし難く。休養十分につき大暴れしてくれるはず、とのクレの期待は虚しく消え去り、危険ゾーンでの溜めが出来ないのでエストレーモたちの対角線の切れ込みなどもなかった。完全なるお手上げ状態だ。

ミュラーが先制

ラームのシュートに対しピケがハンドを犯したのをカッサイ主審が見逃し(14分)、危なっかしいコーナーキックを4度ほどなんとか凌いだのも束の間、やはり先制点を手にしたのはバイエルンだった。24分、エリア周辺でボールを回された後、アルベスとの空中戦にダンテが圧倒的勝利。落としたボールを、逆サイドのトマス・ミュラーが頭で押し込んでいる。高めのボールを右へ左へと動かせば、バルサの守備網は苦労なく破れることが、このゴールでまたも証明された。

1-0となったことでリアクションを開始するかも、とのバルセロニスタの期待が消えるのに、さほど時間は必要なかった。作戦が機能しているバイエルンはもちろんながら、ダメなバルサのプレーにもまたこれといった変化は見られず。それをチャンスと呼んで差し支えないなら、前半唯一の惜しかった場面は29分。ペドロからのセンタリングにメッシがあと少しで届かなかったプレーだ。

32分にはアレクシスがエリア内でハンドを犯しており、カッサイ主審がペナルティを宣告していてもおかしくはなかった。1-0でハーフタイムを迎えたのは、バルサにとっては幸運といえた。

2-0となるも、ベンチの処置なし

後半になると、事態はさらに悪化していく。追加点はいきなりの48分。悲しいのはそれが1点目とほぼ同じパターンの失点であり、シーズンを通じて何度も繰り返されてきた失点だからだ。今度はミュラーがアルベスとの高さ勝負に勝つと、マリオ・ゴメスが蹴り込んで2-0。ドイツ人ストライカーの位置はオフサイドだったが、以前のイブラほどでもなかったし、たとえこれが無効になっていたとしても、バルサの惨敗に変わりはなかっただろう。

後半いきなり2点差が付いたことで、ティトは動いても良かった。むしろ動くべきだった。しかし打った手といえばペドロとアレクシスの位置を少し修正した程度で、効果はなし。精彩がなく、運動量もないメッシや、死んでいたアレクシスに代えてビジャを入れる手もあったろうが、この試合での選手交代はわずか1人のみで(ペドロ→ビジャ)、しかも83分になってから。これではどうしても、ベンチへの疑問を感じずにはいられない。ハーフタイム後のバルサの好機は、セットプレーからのバルトラのシュート2本のみだ。

失点は続く

一方、大きなアドバンテージを手にしたバイエルンは完成度の高い守備ブロックでアスルグラナを封じつつ、カウンターによって更なる得点を狙う理想の試合運びだった。

時計が70分を回ると、ハインケス監督は2点リードを守るべく、マリオ・ゴメスに代えてルイス・グスタボを送り込む。これにしたがい、ミュラーが前方へと移動をしている。すると72分、バルサの息の根を止める3点目が訪れた。突破を仕掛けるロッベンと競り合っていたアルバの進行を、エリア内でミュラーがブロック。その止め方は明らかなファールだったが、ゴール横の第5審判は何のために存在しているのかこれを無視し、自由になったロッベンがシュートをネットに突き刺し3-0としたのだ。

悪夢の4点目、残念すぎるイメージ

まさかの3点差をつけられたバルサは、気持ちでは何とかしようとするも、このバイエルンが相手ではどうにもならない。79分にはミュラーのシュートをバルデスが気合で阻止したものの、81分には悪夢となる4点目が決まってゲームオーバー。左サイドを破ったアラバからのパスを、ミュラーに楽々押し込まれている。

バルサの残念すぎるイメージを更に強めたのは、89分にジョルディ・アルバの受けたイエローカードだ。聖ジョルディの日にサイドを破られまくったアルバは、ラインを割ったボールをバイエルンへと渡す際、わざとロッベンの顔にぶつけるという愚行。この残念な行為によって彼は黄紙をもらい、累積警告でカンプノウのブエルタを出場停止となる。

フットボルに不可能は存在しないとは言うものの、この新ドイツ王者から4点差を覆すのはあまりにも至難の業すぎる。処方箋を見つけ出さなければ、カンプノウでもボコられる可能性の方が高そうなこの状態だ。とりあえずは今夜の悪いイメージを拭い去ることを目標に、誇りをもってプレーしてくれればと願う。まだ諦めないぞ、というゲームをして、それでもダメなら仕方なし。