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Liga de Campeones : Jornada 2

前半の実験は大失敗。後半はメッシ様さま。

Shakhtar Donetsk FCBarcelona
1 2
1 de Octubre - Mie 20:45 h.
RSC Olympiyskiy : 25,000
Pyatov 【5】 【6】 Valdes
Srna 【6】 【4】 Pique
Ischenko 【5】 【5】 Marquez
Chygrynskiy 【5】 【5】 Puyol
Shevchuk 【6】 【5】 Alves
Hubschman 【6】 【5】 Toure
Ilisinho 【7】 【6】 Xavi
Duljaj 【5】 【4】 Keita
Fernandinho 【5】 【5】 Iniesta
Brandao 【6】 【4】 Eto'o
Adriano 【4】 【4】 Henry
Cambios
Adriano→Seleznov 【5】(72) Henry→【8】 Messi(60)
Ilisinho→Willian 【sc】(86) Eto'o→【7】 Bojan(75)
Duljaj→Lewandowski 【sc】(93) Keita→【5】 Gudjohnsen(81)
Entrenadores
Mircea Lucescu 【5】 【5】 Pep Guardiola
Tarjetas
Srna (47) Xavi (41)
Fernandinho (58) Keita (78)
Chygrynskiy (69) Marquez (88)
Brandao (88) Iniesta (93)
Arbitro
Howard Webb (ingles)
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 4 4 Tarjetas Amarillas 4 3 1
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
4 2 6 Tiros a puerta 11 9 2
3 1 4 Ocasiones de Gol 4 3 1
4 1 5 Corners 4 3 1
1 0 1 Fueras de juegos 2 0 2
13 17 30 Faltas 11 6 5
42% 45% Posesion del Balon 55% 58%
Formacion
先発メンバーは、またも大実験。マルケスをセンターに置いた3バック風となっており、アルベスが前に張り出している。最終ラインのフォローを意識してか、中盤はトゥレとケイタを併用。前線はアンリが中央、イニエスタが基本右という感じだが、そのあたりは臨機応変。後半は最初同じメンバーながら、4バックへと移行。最初の交代はアンリに代えてメッシ。イニエスタは左へ移動している。続いてエトーに代えてボージャン。メッシがほぼ中央方面でプレーの感じ。最後は、ケイタを下げてグジョンセン投入。
Titular Final
先発 終了時
Goles
Ilisinho (45)  
  Messi (87)
  Messi (94)
   
   
Reporte

悲惨な内容ながらも、最後のツキだけはある。負け試合ながら、メッシによる終了間際の連続ゴールで逆転勝利。

このゲームはバルサが前半を自ら放棄したような内容だった。出ずっぱりのメッシをベンチに置いたのはいいとして、その代役となるべき選手がいない。イニエスタ、あるいはエトーが右サイドを担当しているのだが、残念ながら拠点とはなりえていなかった。また、アルベスを活かすためであろう“エスカレーター式”3バックも、機能したとはいえない。前線にボールが落ち着かず、アルベスは右サイドで孤立状態に陥っていた。

中盤の構成は、チャビ、ケイタ、トゥレ。試合後半のオプションとしてなら良さそうな組み合わせだが、ゲームを作るとなると話は別。この日のバルサはリズムが悪く、パス展開が遅く、ミスも連発。中盤はまったくゲームを組み立てられず、まったくもって悲惨な内容だった。前半唯一のチャンスは7分、エトーからのスルーパスにアンリが抜け出し、マークを引き連れながらシュートを放った場面。アンリが持ち味を出したプレーだったが、シュートはGK正面で弾かれている。

シャクタールは基本として守備に専念し、カウンター狙いという、いつものパターン。バルサエリアに接近することは多くはなかったが、その数少ない攻撃は、少なからず脅威を伴っていた。目立っていたのは(ラフプレーも含めて)左に位置したブランドン。力強いドリブルと効果的なクロスが特徴で、36分、彼のセンタリングを中央のフェルナンジーニョがポストとなり右へ展開、イリシーニョがフリーでシュートを放ったシーンはあまりにも決定的だった。これはバルデスが身を挺し、コーナーに逃れている。

しかしホッとしたのも束の間、ハーフタイム直前にバルサは痛恨の先制点を奪われる。またも守備の乱れからの失点だった。最終ライン、スルナからのロングボールをピケが競り合い、落ちたボールがイリシーニョへの絶妙のアシストに。ピケの見事なポストプレーだった(皮肉)。イリシーニョはそのままエリア内へとドリブル突破。チェックに行くプジョルも甘く、最後はバセリーナでバルデスもかわされてネットを揺らされるのだった。

 

そして後半、ペップはシステムを4バックに戻すも、チームは劇的には甦らない。前半よりバランスは良かったが、その程度だった。シャクタールはハードなチェックでバルサを自由にさせない。前半同様、徐々に彼らがペースを掴み始めていた。グアルディオラはそこでアンリに代え、温存していた最終兵器、メッシを投入(60分)。さらに73分にはエトーに代えてボージャンを、81分にはケイタに代えてグジョンセンを投入した。結果的にこの交代が、功を奏することになる。

メッシは早々にボールキープ能力を発揮し、鋭いアシストも連発。ボージャンもまた攻撃に活力を与え、チームの雰囲気は変わっていた。とはいっても、プレーは気持ちばかり逸るといった様子で、効果的な崩しは多くはない。最大のチャンスは、交代前のエトーが魅せた67分のシーンだったろうか。メッシの絶妙パスから最終ラインを突破するも、フェイントでバランスをやや崩し、最後のシュートがギリギリで左ポストをかすめた場面。また81分にはボージャンがデフェンサ4人を引き連れながら、超強引にドリブル突破。シュートは惜しくも左サイドネットに突き刺さっている。

そしてそのまま試合は1-0で終わると誰もが考えていた87分、メッシが爆発する。ゴール前の競り合いで選手が傷んだことで、シャクタールはボールを大きく蹴りだすのだが、そのスローインをボージャンが容赦なくセンタリングし、GKピアトフがキャッチし損ねたところを、詰めていたメッシがごっつぁんゴール。物議を呼ぶゴールだったのだが、とにかくバルサは同点に追いついた。

さらにロスタイムも終わりかという94分、チャビからの絶妙な斜めパスを受けたメッシが、バセリーナでピアトフを処理して1-2。エスパニョール戦に続いて、土壇場での逆転勝利を決めた。メッシというクラックがチームにいたこと、それが今回の勝因だったといえよう。ペップという人は、なにか特別な勝利運を持っているのかもしれない。