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2007年5月14日

アドバルーン。

 

夢を提供するための破天荒な噂話は、初夏の風物詩。

初夏から夏にかけてフットボル界を賑わせるのは、どのクラックをどこが狙っているか、どのクラックがどこへ移籍したがっているか、その手の要するに噂話です。世界を代表するクラック・メディアティコともなれば、本人の意思に関係なくこの手の話の対象になるもので、これはもう仕方ありません。今年のバルサは改革を掲げているだけに噂話の中心となるのは確実であり、多くのクラックがバルサとの関係を示唆されることでしょう。バルサはロナウジーニョの移籍が規定事実となっており、彼に代わる看板選手の確保が急務。そこで目をつけているといわれるのが、ミランのカカーとの電撃トレードなんだそうです。へぇー・・・。

 

◇クラックは獲るのではなく育てるもの

そういえばマドリがガラクティコを形成していた頃からでしょうか。ビッグクラブはメディア的クラックを中心にチームを作り、マーケティングとスポーツの一挙両得を目指すようになりました。それはロナウジーニョの予想外の大成功で味をしめたバルサとて例外ではなく、その大看板の退団が避けられない状況となった今、後釜の確保に躍起になっているようです。個人的にはバルサとは“完成したメガクラックを連れてきてウハウハ”というクラブではなく、大ブレイク前のどでかい原石を連れてきて、“メガクラックに仕上げる”クラブだと思っています。それなりの実績を残しつつ、まださらに開花する選手が、バルサというクラブの歴史、風格、名声などを追い風に爆発する。そんなイメージです。

なので入団時点ですでに大スターになっている選手ってのは、どうも成功するような印象がありません。有名選手を獲得するとして、リヨンのベンセマあたりが大ブレイク前のギリギリのライン。これがクリスティアノ・ロナルドだ、カカーだとなってしまうと、どうも違うんですよね。新たなるプロジェクトの旗頭となる選手が必要なのは解りますが、だからといって既製の超絶スターを呼んでくればOKってわけでもない。サンドロ・ルセー元副会長ならあるいは爆発前の原石をみつけて賭けたかもしれませんが、現首脳陣は確実で即効性のある“補強”を求めているようです。連れてくるより、育てて欲しいなぁクラック・メディアティコ。カカーなら、まだベンセマいっときましょうよ。そっちの方が夢があります。

 

◇アルベスは来週にも交渉成立か

まあこんなのは夏恒例のお決まりネタですので、いちいち敏感に反応する必要もなく、最初はスポルト紙の“オペレーション・カカー”を紹介しようかとも思っていたのですが、読んでるうちにやる気が失せたので、別の話題へいきます。こちらは具体的に交渉が進んでいるらしく、来週あたりにも入団が決まりそうだというセビージャのダニエル・アルベスについてです。シーズンが失敗に終わった時、経営陣はまずファンの怒りを和らげるため、希望を提供するにはどうすればいいか考えます。手っ取り早いのは、補強の発表。よってバルサは目下セビージャとの交渉スピードを上げ、合意成立を急いでいます。ラポルタ役員会の目標は、アルベス獲得を来週にも高らかに宣言し、昨年の“アンリ効果”を狙うことです。

メディア情報によりますと、現在バルサとセビージャはアルベスの移籍金に関し、妥協点を探り合っているところだそうです。なぜかカネのある白組さんならドカンと太っ腹に札束を切るところですが、リッチなようで実はそうも余裕のないバルサは、出来るところまで切り詰める。デルニド会長はチェルシーからの3600万ユーロのオファーを断っていますが、バルサにはそんな額を支払うつもりは毛頭ありません。バルサにとっての追い風は、アルベス本人がセビージャにはもうこれ以上残る気持ちはなく、バルサ入りにノリノリであることです。こうなってしまっては、デルニドさんとしてもどこかで妥協点を見つけねばならない。交渉は近日、その妥協点にたどり着くだろうと見られています。

アルベスの能力に疑問はないとして、一つ大いに気になる(関心がある)のは、今季右サイドからの攻撃を担当し、ザンブロッタをことごとく放置プレーに処してきたリオネル・メッシのポジションです。だれかビッグネームでも到来しない限り、来季はメッシがチームにおける中心的存在となり、攻撃の核となることが容易に想像がつきます。となると彼は今季のように右に居続けるのか、あるいはメディアプンタとして中央1.5列からエリア内に突っ込むのか。はたまた左サイドへコンバートされるのか。ペップはどう考えているのか、気になる!まあこれは、今後の補強次第でもあります。

 

◇チーム入れ替えは、考える以上に難しい

実際のところ、ある意味 補強作戦よりも難しいのが、現ロッカールームの“大掃除”です。新たにモチベーションに満ちた選手を呼んでくるためには、その分だけのサイクルの終わった選手を移籍させなければなりません。才能のあるバルサ戦士たちなので、いずれは新就職先も見つかるのですが、クラブにとっても選手にとっても納得のオファーってのが難しい。ロナウジーニョを例に挙げますと、クラブとしては4000万ユーロを提示しているマンチェスター・シティでよくっても、選手側はどうしてもミランがいいと言う。でもミランは2000万ユーロ以上はイヤだ!と足元を見る。じゃあザンブロッタと2000万を逆に付けるから、カカーをくださいとか、そっちへいくのでしょう。一方でデコは、自由移籍にしてくれと求めてくる。うはー、移籍交渉でも親分の扱いは大変です。

また、ベンセマなどの大型補強を敢行する際には、すでにいる“9番”の移籍が確実でなければ、本気で交渉も進めにくいです。資金面で難しくなるというのもありますし、エトーもアンリもいる上でさらにデランテロを獲得すれば、せっかくのボージャンの機会が失われてしまいかねません。さらにサイクルは終わったけれども契約期間が残っている選手の場合は、サビオラのごとくバルサでの契約満了を望む可能性もあります。バルサ以上の条件があればさらっと話も進むかもしれないのですが、そんなものはざらにはない。チーム刷新オペレーションは本当に難しいです。

そしてスポルト紙が指摘しているように、ラポルタ役員会への不信任請求が本格化していくほどに、彼らはソシオのご機嫌をとるために多額の資金を投入し、補強に力を入れるだろうとの見方もあり、なるほどというところです。周囲から圧力がかかるほどに成果を急ぐあまりに交渉を省略し、必要以上の移籍金を支払って希望をもたらす選手を連れてこようとする危険性。また、そんなお家騒動を起こしているクラブは遠慮するという選手も出てくることでしょう。見るからにこの夏のチキとイングラには問題山積。どうなることでしょうか。

 

その他ニュースフラッシュ

 

○ミリート、2009年までKO!!

オールド・トラッフォードで右ヒザ前十字靭帯を損傷していたガブリエル・ミリートの手術が昨日、ヒザの権威ラモン・クガット医師の執刀によって行われ、当初の予定を上回る2時間の施術の末、無事終了しました。オペは成功なのですが、直前検査で左ヒザから靭帯を移植することになったため、全治までの期間は初期診断による6ヶ月から、6〜9ヶ月へと変更されています。クガットさんによると、ベストは1年以上はのんびりしていた方がいいくらいの怪我だそうで、正直かなり凹みます。焦らずじっくり治していきましょう。アニモ、ガビ!

 

○トゥレ・ヤヤは全治8週間

一方でヘルニア発症から2ヶ月、炎症止めの注射を打ちながら根性でチームのために献身的にプレーしてくれたトゥレもまた昨日、バルセロナ市内の病院にて手術を行っています。執刀医は脊椎の専門家エンリク・カセレス医師。ドクターの説明によりますと神経を圧迫し、痛みを生んでいたL5椎間板突出部分の摘出は無事終了し、「今後5年間での再発の可能性は5%」だということで、ひとまずはホッと一息です。全治はおよそ6〜8週間。トゥレは3日後に退院し、3週間のコルセット生活を経て、徐々にトレーニングを再開していく予定です。

 

○ロナウジーニョ現る

金曜日にリハビリのためにカンプノウへやって来て以降、3日間行方知れずとなっていたロナウジーニョが昨日、カンプノウへ出勤。ちなみにミリートの手術説明会見にてクラブ医療部責任者のリカルド・プルーナ医師はロニーについても語っており、それによると「リハビリの最終段階につき、週末のムルシア戦にもサウジアラビア遠征にも彼は参加しない」とのこと。つまりバルサユニを着たロナウジーニョはもう見れないわけであります。

 

 

 

 

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