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2007年5月07日

心逸らないクラシコ。

 

屈辱のパシージョで“王者”をお出迎えだが、ファンにそれをみる必要はない。

さて、別に来なくてもなんともなかったベルナベウ・クラシコの日がやってまいりました。世にも珍しい平日開催となった今回のクラシコですが、明日とても忙しい用事があるとか、体調があまり優れないなどというバルセロニスタ諸氏は、無理をして観戦なさらないことをお勧めします。特に試合開始前の数分間は、急いでチャンネルを合わせる必要はない。きっちり放送を見始めると、精神的によろしくないものを見ることになるからです。なので選手たちの最後の意地を見届けようとする場合、ちょっとばかしリモコン操作に工夫を加えるのがベターであります。

 

◇敗者だからこそ、悔しい“パシージョ”

マドリディスタが数週間前からウキウキと心待ちにし、バルセロニスタとしてはどうにか回避してもらいたかった恒例の新王者のお出迎え行事、通称“パシージョ”が今宵のクラシコで実現することになります。言ってみればこれはただの慣例儀式であり、やろうがやるまいが対戦する側の自由。しかし勝者を称えるのもスポーツマンの大切な一面ですのできっちりと“任務”を果たしてくればいいのですが、問題はバルサが“パシージョ”をされる側を目指して戦っていたチームであり、対象チームが絶対に勝ちたかったところであることにあります。相手がバレンシアだろうがビジャレアルだろうが、タイトル獲得のために集められたチームが“パシージョ”をすること自体が屈辱。さらに相手がエル・ブランコ。悔しい悔しい、悔しすぎて観戦拒否もしたくなる、そんな今回のクラシコです。

ちなみにこの“パシージョ”ですが、首都系白党の人たちはバルセロニスタにより苦痛を与えるため、次のような企画を考案しているそうです。「メトロのサンチアゴ・ベルナベウ駅から出てくるマドリディスタの皆さんを、バルサユニを着たエキストラが“パシージョ”でお出迎えします!」。これが全国放送で流されるわけですから、かなりの悪趣味&一撃といえましょう。よってスペイン在住のクレ諸氏は、今夜から明日にかけてのテレビには注意が必要です。そして悟りの境地にあるような、穏やかな水面のような心で過ごすことが求められます。いやはや、修行ですな。バルセロニスタ諸氏はなるべく精神衛生上好ましくない映像を目にしないよう、上手く工夫を凝らして対処していきましょう。

しかしなんです、ラポルタ役員会のいう「内部規律を徹底させ、失地奪還だ!」という言葉を信じ、声援を送ってきたファンがこのような“修行・苦行”を受けさせられる中で、いの一番に列に並んでほしかったチームの“親分”たちがこぞって欠場を決め込み、チームメイトたちに屈辱儀式を任せているのがどうにもスッキリしません。他の同僚たちよりもグダグダチームの責任を引き受けるべきは、高額の報酬を受け取り、大クラック様として扱いを受けてきた選手たちです。この際いっそ怪我人、出場停止選手、役員、テクニコも含めて、全員でずらりと長い“パシージョ”を作ればよろし。ロニーもデコもエトーも、きっちり並ぶべし!の気分でありマス。それが無理なら、スタンドから同僚たちがベルナベウの余興となる様を、しかと見届けるべきでしょう。

 

◇せめて意地を見せ、3ポイントを持ち帰れ

まあ“パシージョ”がどうであろうとも、このクラシコがバルセロニスタにとって悔しさ満点の試合となることは間違いありません。ベルナベウは連覇を決めた自分たちのチームを、盛大なフィエスタで迎えるでしょう。でっかいモザイクが登場するかもしれませんし、とにかくクラシコを最高に気持ちいい状態で迎えたことを、これでもかというくらいに楽しんでくることになります。そしてバルサに対しては、傷口に塩を塗りこむような野次が予想されます。その筆頭が、エトーが3年前に口にして話題(騒動)になったフレーズを用いた、「おいエトー(バルサ)野郎、カンペオンに挨拶しな!」の合唱です。白組インチャさんたちはこの世の春をせいぜい楽しんでくれればいいのですが、、、やはり悔しい。ここはバルサよ、せめてこの試合に勝利し、ちょっと彼らを微妙な空気にしてやるしかないですぞ。イタチの最後っ屁ってやつですか。

バルサはこの2シーズン、自らのどうしようもないエラーによって、むざむざとレアル・マドリにタイトルをプレゼントしてきました。両巨頭が全力を全て出し合い、ハイレベルな競争によって惜しくも敗れたならいざ知らず、自滅していったのがファンとして怒りがこみ上げてくるところです。そしてこの見事なタイミングでクラシコがあるというのも、バルサにこの屈辱をバネにせよといっているのでしょう。せめて2位獲得のために全力を尽くすためにも、ファンを少しでも喜ばせるためにも、選手たちはこのクラシコで意地を見せるべし。ラポルタは「0-5だ」なんて言ってますが、本当にやってみてほしいもんです。出来たら、少し見直しましょう。

 

◇次期監督はペップで決まり・・・ですか

ところで話は変わって、どうやら08/09シーズンはペップ・グアルディオラ体制でいくことが本決まりになりそうだそうで。00/01シーズンでペップがバルサ退団を決めた時、これは最後のお別れに行かねば!とカンプノウへ行った者としてはアイドルの復帰は喜ばしいところでありますが、さすがに今回は時期がよろしくありません。監督経験の未熟さに関しては、優秀な参謀が付くことでカバーできるやもしれないのですが、ラポルタ役員会による“事なかれ的決断”の延長線上にいるというイメージが、なんといっても好ましくない。ペップはバルサにとっての宝であり、財産であり、切り札であり、本当に「ここだ!」というタイミングで出すべきカードです。言ってみれば先発ピッチャーが炎上した5回に、救援として藤川球児をだすような(ちょっと違うか・・・^^;)、そんな使い方はしてほしくない。チキさん、ラポルタさん、もう一度考え直してもいいんじゃないでしょうか。

もっともバルサ系メディアはこの役員会の決断を、好意的に評価しています。彼はバルサ家の人間であり、カリスマがあり、バルサのフィロソフィーを熟知しており、カンテラを知っており、etcetc・・・。たしかにそのとおりであり、ペップがチキ・ベギリスタインに提出したという計画要望書がきっちりと実現されていくならば(プロ意識の徹底、戦術のモダン化、医療部の刷新など)期待も持てるのですが、心配なのは首脳部が本当にペップをきっちりとフォローしてくれるのかという点。モウリーニョは要求が多すぎてややこしいが、ペップなら言うことも聞いてくれるだろうなんて考えであれば、クライシスはさらにドツボに突入してしまいます。そしてラポルタ炎上の火の粉がペップにもかかり、彼の輝かしい将来に土が付きそうでイヤです。

とにかくペップにチームを託すと決めた以上は、役員会にはなにがなんでも彼の改革案を実現する手助けをしていただきたい。内部規律が徹底されるよう、クラブとしてしっかりしていただきたい。ペップの求める医療部改革も断固実行すべし。そしてペップはライカーのような優しい兄貴分ではなく、厳しい“監督”として緩んだチームを締めなおしてくださいませ。ちなみにペップはマルケス、デコ、エトーらは戦力として考える一方、アンリ、グジョンセン、トゥレといったところは好みではないそうです。あくまでも“ちなみに”、ではありますが。

 

 

 

 

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