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トップページバルサニュース過去記事>4月23日

 

2007年4月23日

決戦第1ラウンド。

 

いよいよやってきました、マンチェスターとの最初の90分勝負。

カタルーニャを代表する祝日サンジョルディの日に、カンプノウにてマンチェスター・ユナイテッドなるチームとチャンピオンズ準決勝で対戦するというのは、これはもうなにか運命の導きなのでしょう。最強との呼び声高い赤い悪魔と、最強はすでに過去の代名詞となってしまった青えんじ軍団と。巷の下馬評は圧倒的にマンチェスター有利なのですが、そこはそこ、なにが起こるか分からないのもチャンピオンズの舞台です。半端ではないライバルが、眠れる実力を引き出してくれれば、バルサにだって間違いなく勝機はある。忍耐強く、かつ勇気をもって自分たちのフットボルをすれば、きっといい結果が訪れるはず。集中、団結、献身で勝負です。

 

◇TOTS UNITS FEM FORÇA

守護聖人であるサン・ジョルディを祝う4月23日は、カタルーニャの人たちにとって一年でも特別な日です。通りは華やぎ、幸せなムード満載。男性は女性にバラの花を、女性は男性に本を贈るという風習から、それらを扱う屋台が、バルセロナの街にはそこかしこに溢れます。バルサの100年を超える歴史の中で、もっとも輝かしい時代のひとつを築き上げてきたチームライカーがこの大事な祝日に、地元ファンの前で一年を代表するビッグゲームを戦うというのも、なにか不思議な運命めいたものを感じずにはいられません。今日のカンプノウは間違いなく、この日を勝利で祝いたいクレたちで埋まります。そして今回も予定されているという、壮大なるモザイコ。描かれるメッセージはバルサイムノの一節にもある、「TOTS UNITS FEM FORÇA」 (団結が私たちを強くする)だそうです。

今季のバルサも、昨年に引き続きいろんなゴタゴタ話がありました。あの元超絶クラックに関するものだったり、チーム内規律の乱れに関するものだったり、役員会絡みだったり、それは例によって多種多様だったわけですが、この日ばかりはそんな問題は押入れにしまいこみ、クラブが一丸となって勝利を目指さなければなりません。イムノは素晴らしいフレーズが満載なのですが、この「TOTS UNITS〜」もいい!今日はライカーバルサ最後のお祭りみたいなもんですし、なんたって過去に10回しかなかったコパ・ヨーロッパの準決勝ですからね。ヤなことは忘れて、とにかくゲームに全力集中。あとはサン・ジョルディのご加護があれば、いい結果も訪れましょう。

 

◇「この試合にシーズンが懸かっている」

5年に及んだカンプノウ生活のなかで、実に2回もクラシコでの敗戦を味あわせてくれたフランク・ライカー監督。ヨーロッパ制覇やリーガ連覇など、いくつかのエクスタシーを感じさせてくれた彼ではありますが、その反面で大いなる失望も与えてくれたお人でありました。そんな彼にとって、このチャンピオンズはクレに最後の置き土産を提供できる絶好のチャンス。夏に彼がカンプノウを去るとして、それが「ありがとう、ライカー!」の感動的なものとなるのか、ひっそりと荷物をまとめて出て行くことになるのか、その大きな分岐点がマンチェスターとの一大決戦なのです。つじつま合わせでもいい、“英雄”となって有終の美を飾ろうじゃないですか、フランク。

彼はいいます。「この試合には私たちの一年が懸かっている。それは間違いないよ。この勝ち抜け勝負は、今季起こるすべてに影響を及ぼすことになるやろう。自分たちがこれから歴史を作るあと一歩のところまできていることを、選手たちは自覚している。そしてそれはクラブ全体にとって、最大のモチベーションとなっているんや。選手たちのテンションは高く、やる気と希望に満ちているよ。自分たちになにが出来るのかというのを、彼らは証明したがっている。(マンチェスター戦が)魔法の夜となればええね。ファンに助けとなってもらうために勝利へのメンタルを伝播させなあかんし、そのために戦う必要がある」

そしてライカーは世界最高のデランテロ陣を要する2チームの激突なので、ゴールの入るスペクタクルな試合になるだろうと語っていますが、アウェイゴールが入ると厳しすぎるので、特に壮絶な打ち合いは求めません。チームに期待するのは、時には2-1よりも1-0の方が有利に働くこともあると冷静に考える余裕を持ちつつ、その一方でバルサ流フットボルを実践し、後悔を残すことなく試合を終えてくれることです。「本命?ピッチ上でどちらのチームが優れているのか分かるよ」というオランダ人監督の言葉に、まずは期待させていただきましょう。

 

◇悔いのない試合となりますように

ちなみにここ数日のカタランメディアには頻繁に、「マンチェスターを怖れる必要はない」というフレーズが登場しています。それすなわち、バルセロニスモに赤い悪魔への恐怖感が漂っているという証拠。そりゃ隆盛を誇るプレミアリーグのリーダー様が好調を維持していらっしゃるわけですから、怖がらないほうが無理というものです。しかしポジティブな考えようによっては、彼らは英国式フットボルのなかでのトップであり、バルサ式パスフットボルを相手にすれば本領を発揮できないのでは、なる推測も成り立つでしょう。あくまでもバルサ流にボールを回して翻弄していくのか、あるいは実践的フットボルにてとにかく勝利を目指すのか。結果優先のゲームであるのは間違いないですが、アプローチ方法はけっこう悩ましいです。まあライカーですので、結果をとりにいく方を選択するでしょうし、それできっちり勝てれば満足なのですが。

いずれにせよ今日の目標は、なるべくたくさんの得点を決めつつも、相手に得点を許さないことです。難しい挑戦ではありますが、ここまできたからには、死に物狂いでやるしかありません。そして今夜の結果によって、29日の敵地戦での闘い方が決まってきます。それを楽にするのも、厳しくするのも、第1戦の結末次第です。元々このチームライカーは、偉大なる歴史(リーガ&チャンピオンズ2冠)を達成するために集められた“最強メンバー”です。たとえ相手がマンチェスターであろうと、モスクワのピッチに立てる実力は秘めている。あとは試合のモチベーションがその封印を解き放ってくれるかであり、本命の枷が外れた分、案外やってくれそうな気もします。数年に一度しか体験できない大一番です。とにかく選手たちには、悔いの残らぬプレーを望みます。素晴らしいサン・ジョルディの日とならんことを!ビスカ・バルサ!TOTS UNITS FEN FORÇA!

追記:まことに個人的な事ながら、いくつかの困難を乗り越え、我がジュニア無事この世に誕生。サン・ジョルディの日生まれとならなかったことはクレとして少々残念なれど、クラブ創立記念日をニアピンしている親の子なので、それはそれでらしいかも。勝利の天使となってくれることを、ほのかに期待。

 

 

 

 

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