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2007年4月21日

決戦まであと2日。

 

マンチェスター戦を前にした、チーム近況など。

リーガは事実上レアル・マドリの優勝が決まり、ベルナベウ・クラシコにて恐怖の“パシージョ”となる可能性まである中、FCバルセロナにとっての希望はただチャンピオンズで勝つことにあります。ヨーロッパを制することですべてが帳消しになるわけでは決してありませんが、とにかくマンチェスターには勝ってほしい。勝ってモスクワへ行き、シーズン最後まで希望をもたせてほしい。セミファイナル戦なので当然ですが、今回は特に最強ユナイテッドが相手ということで、カタランメディアは連日大いに盛り上がりを見せています。

 

◇名誉もおカネも懸かった決戦

「トリプレッテの可能性は大いに残されている!」などとクラブ幹部が息巻いていたのも、今となっては遠い昔。国王杯を失い、リーガでずっこけ、バルサに残されたタイトルは(幸運にもというべきか)チャンピオンズのみとなりました。これから月末にかけての10日余で、モスクワへと続く栄光への最後の道のりを歩いていけるのか、それともクラシコ勝利だけを残された希望とし、数週間をただ消化していくのかが決まるのです。ヨーロッパを制し、再びあの紙吹雪を浴びて歓喜するのか、恥辱と罵声にまみれながらただただシーズンが終わるのを待つのかでは、雲泥の差。どうせならハッピーな結末にしたいと願うのは当然のことで、ついでにおカネがついてくるのであれば、なおさらといえましょう。

現在のバルサの選手たちは、基本+出来高による給与システムとなっています。タイトルを獲得するほどに報酬は増え、リーガなら1200万ユーロ、チャンピオンズなら1400万ユーロがチームで分配されるというのです。リーガを失ったことで選手たちは、チームとして約19億円の収入を捨てました。これでチャンピオンズも落とせば、ひとりあたり1億円近い収入がなくなることになります。億万長者たちとはいえ、これは大きな金額。ちなみにチーム内ランクによって分配金の量も違っていて、Aランクだと100万ユーロ、カンテラ上がりだと20万ユーロなどとなっているそうです。チャンピオンズ制覇はそれだけで名誉やモチベーションに事欠きませんが、1億円以上がパ〜になるクラックたちよ、是非とも楽しいバケーションを送るため、必死で走り回ってくださいませ。

 

◇エトーの困った発言

「僕らは最後の瞬間までリーガで戦う必要があるけど、マンチェスター戦は今シーズンもっとも重要な試合やね。彼らとの2試合がどれだけ重要な意味を持っているかを僕らは分かってるし、この試合のために僕らは精神を集中し、ピッチで持てるすべてを出し切る必要があるんや。」と地元ラジオ局のインタビューで、チームメイトたちを鼓舞するかのようなコメントを発しているのは、ジャンルカ・ザンブロッタさんです。数々のタイトルを獲得した経験があり、勝利のために何が必要かを熟知しているベテランラテラルはそして、バルセロニスモに漂う悲観主義を疑問視するメッセージも出しています。「マンチェスターは本命やない。試合はなんだって起こるんや。マンチェスターは偉大なチームやし、僕らは彼らを警戒してるよ。でもそれはあっちだって同じことなんや。」

ザンブロッタが求めるのは、ファンをひっくるめたクラブ全体としての決戦への高い集中力です。まあそれはごく当たり前のことで、このシーズンを左右する試合を前に、和を乱すようなことがあっては決してなりません。しかしなんというタイミングでしょうか、カンプノウ周辺に波風を立てかねない発言をした人物がいます。ビラフランカ舌禍事件以来の登場、サムエル・エトーさんです。とあるスポンサーの広告イベントに参加した彼は、(ビラフランカと同じく)子供たちに囲まれ気分が盛り上がったのか、こんなことを口走ったのです。「もし来年もタイトルが獲れへんかったら、僕はバルサを出て他所へ行くよ。それはスペインでの僕の役割が終わったということであり、他のリーガで仕事をしたい。」

きっとたいした意図もなく、自分や周囲をやる気にさせるための発言だとは思われますが、このデリケートな時期に発するコメントではありません。まあその他にも「マンチェスターの方が僕らの一歩先を行ってるけど、水曜日に何が起こるか見ててよ。個人的には、ライバルが本命っていわれる試合は、いつも以上にやる気が出てくるんや」とモチベーション十分のようですので、まずはそちらを期待させてもらいます。「もし僕らが本来のレベルでプレーできれば、マンチェスターを苦しめることになるやろう。」そうありますように。

 

◇カンプノウ満員作戦

他にもネタはアレコレとあるのですが、今日は最後にスポルト紙編集長マリア・カサノバさんの“すべてのクレへの公開質問状”なるものを紹介して締めさせていただきます。カサノバ氏は「とりわけカンプノウで試合を観戦するソシオに向けて」としつつ、全バルサファンに次のようなことを求めています。「熱狂的なサポートによりファンは決定的な役割を果たせるし、また果たさなければならない。チームを勝利へ導けるのは、あなたたちだ。水曜日はマンチェスターに、誰が世界最高のファンであるのかを見せ付けよう。この魔法の夜にチームとスタンドが一体となれば、私たちは無敵だということを。信念は山をも動かす。チャンピオンズをシーズンの救いとするために、カンプノウは並外れた信念を必要としている。」つまりチームを励ましユナイテッドに圧力をかけるため、カンプノウを満員にしましょうということです。

そして「失われた誇りを回復するため、マンチェスターに掴みかからねばならない。シーズンを振り返り批判する日はいずれ訪れるのだから、水曜は失望も不振も脇に置き、決勝のつもりでカンプノウへ行く必要がある。カンプノウはオールド・トラッフォードよりもグランデ(偉大・巨大)であり、バルサのソシオはマンチェスターを上回っている。バルサファンは彼らを羨むことなどない。すべてはその逆なのだ。ここにはスタジアムを感情の大聖堂へと変貌させる情熱がある。舞台が与える恐怖が、前評判を覆すこともある。」と、とにかくカンプノウ集合を呼びかける編集長。そこまで言うのなら仕方ない、いっちょ馳せ参じて差し上げますかな(魂だけですが・・・)。

さらにカサノバさんは畳み掛けます。「バルサ100年の歴史の中で、コパ・ヨーロッパの準決勝が行われたのは10回しかない。一年を代表する試合だ。私たちはファンの叫び声が、いつにない強さを持つと確信している。バルサファンは求められる時はいつも、そう応えてきたのだ。オールド・トラッフォードでは熱い夜がバルサを待っているのだから、ここでまずこちらが手本を示してしまおう。親愛なるソシオ諸君、みなさんも一緒に試合を戦うのだ。バルサが偉大なクラブであるなら、それはファンのおかげである。水曜、すべてが団結すれば、あなたたちは華々しいページを記すことができるのだ。フォルサ、バルサ!」

カンプノウは英国のスタジアムに比べれば、いつも静か。年配ソシオ率が高く、声援を投げかけるのは「ここぞ」というタイミングだけです。普通にいけば、数千人の英国人の大声が、9万人の大人しいバルサクレを上回ることになるでしょう。でもこのマンチェスター戦ばかりはちょっと違った、熱いカンプノウを見てみたいもんです。スポルト紙の呼びかけとは関係なく、スタジアムは今シーズン最高の入りとなるはず。スタジアムへ足を運ばれる幸運な人たち、テレビ観戦する世界中のバルセロニスタの分まで、魂の応援をやっちゃってくださいませ!決戦まであと2日。アドレナリンが徐々に出てきました。

 

 

 

 

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