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2007年4月10日

1-0:命拾いで4強!

 

これであと月末まで、バルサはチャンピオンズの夢を見られる。

命拾いをした。昨日のシャルケ戦はその言葉がぴったりと当てはまりまる試合でした。チームライカー発足以来ワースト内容となるゲームをしながらも、シャルケの攻めに決定力がなかったことで命拾いしたバルサ。これによってラポルタ役員会も緊急の大クライシスを回避し、少なくとも今月末のセミファイナルが終わるまでは、その命を長らえることとなりました。しかしチーム状態はチャンピオンズに奮起するどころか、ため息しか出ないような惨たんたる有様。このままいけば恐ろしい結果しか待っていないのは間違いなく、マンチェスターと戦えることが刺激となり、チームがひとつにまとまってくれることを、ただ願うばかりです。準備期間は2週間。さあ間に合うか、バルサ。

 

◇内容はワースト、運は良し

本当に目を覆いたくなるようなゲームでした。昨日のバルサは、まるで壊れたおもちゃのよう。前半は紛れもなくシャルケがゲームを支配しており、すべてのプレーにおいて彼らがバルサを圧倒していました。第1戦で教訓を得たシャルケは、最初からバルサを恐れることなく、ゴールめがけて襲い掛かってきます。対するバルサはなにを怖がっているのか、とにかく自信なさげにボールを回すばかり。カンプノウでドイツチームが完全にゲームを支配下に置くという、前代未聞の光景がそこでは繰り広げられたのです。こんなバルサ、見たことない・・・。史上最強といわれるメンバーを集めたこのチームが、まさかシャルケにここまでコントロールされようとは、さすがにそれは衝撃的な姿でした。

しかしフットボルの女神はそんなドイツ人たちより、キラキラ星ボージャンと、ヘルニアをおして戦うトゥレ・ヤヤに微笑みかけます。圧倒的に攻めながらも得点できず、もらい事故のようなゴールで失点してしまう。バルサも時に苦しめられたその不運により、シャルケの反撃への気持ちは折れました。彼らの諦めが案外と早かったことにより、いくらかの落ち着きを取り戻したバルサはそのまま、のらりくらりとシャルケをいなします。不屈と恐れられたゲルマン魂はいずこへ。もちろんそれは、バルサにとっては好都合だったのですが、試合としては非常に退屈な後半45分となりました。

 

◇素直に喜んでいい、欧州ベスト4

今回のシャルケ戦におけるバルサの目標は、一にも二にも、とにかく結果でした。これが例えばミランやユベントスといったクラブの試合であれば、上手く耐え切ったねとか、こちらが一枚上手だったねとか、それなりに評価もされるのでしょう。でもバルセロニスタとしては、壮絶に内容が悪く、壮絶にみっともなく、クラブ史のページに“1/2ファイナル進出を決めた試合”と一行だけ記されるような、涙がちょちょぎれそうになるゲーム。まじめに振り返っていては精神衛生上宜しくありませんので、きっぱりと“結果よければ、それでよし!”、“ミッション・コンプリート!”と割り切るのがベターでしょう。試合前からいっているように、この試合に関しては結果不問。結果こそがすべてだと。

なので今日ばかりは悲惨だったプレーのことはさくっと忘れ、素直にセミファイナル進出決定を喜びましょう。どんなクラブであっても、チャンピオンズのベスト4に残れるというのは非常に名誉なことであり、普通のチーム状態であれば“成功”として認識される事柄です。しかもバルサは大英帝国の大会支配に食い込む、唯一の例外チーム。死んでしまえばそこであらゆる可能性は終わりですが、生き残っていればひょっとしてあるいは、奇跡だって起きるかもしれません。それにあと2試合、ワクワクドキドキする感覚を味わえるのがいい。昨日の内容からして期待はそう持てませんが、だからといってマンチェスターが無敵でもありません。チャンスはあるのです。

1/2ファイナルの相手がリバポーやチェルシーであれば、「うわぁ・・・また得意の手法でやられそう・・・」と気持ちも萎えてしまいそうですが、今回のバルサの相手は幸運なことに(と敢えて言おう)マンチェスターです。歴史、名声、そしてその攻撃的スタイルにおいて、彼らは世界の頂点に立つ“正真正銘グランデ”のひとつであり、それが逆に選手たちを吹っ切らせ、奮い立たせる可能性を秘めています。ボコられるかもしれないけど、いい試合をやれそうな気がしなくもない。しかもカンプノウでの第1戦があるのは4月23日、カタルーニャの祝日であるサン・ジョルディの日です。守護聖人がこの日ばかりは、偉大なる幸運を授けてくれるかもしれない。ポジティブに考えれば、なんだかモチベーションが上がってきましたぞ。

 

◇団結のための2週間

ちなみに数年前のユーロクラシコ準決勝もサン・ジョルディの日でしたが、そういった都合の悪い先例は忘れることにいたしましょう。これからチームライカーが行っていくべきことは、シーズンのすべてをマンチェスター戦に賭けるべく、決戦に向けて照準を合わせテンションを高めていくことです。リーガはそのための盛り上げ役とする。明確な目標があれば、モチベーションに欠けるリーガ戦も気合が違ってきます。そしてクリスティアノ・ロナルドだ、ルーニーだ、テベスだという名前が並んでいるとはいえ、マンチェスターを必要以上に恐れすぎないこと。彼らが強いのは分かりきっていますが、怖がっちゃうとシャルケ戦前半の二の舞となります。それはすなわちサンドバッグ状態を意味しますので、絶対に避けねばなりません。

超強力なライバルだからこそ、クラブが騒音を廃し、一致団結できるかもしれない。そしてそうあらねばならない。これからの2週間、バルサはつまらない争いごとを捨て、かつてなく団結しなければならないのです。クラブの周辺にはそれを妨げるような騒動が溢れていますが、本当に心の底から今シーズンに救いを見出させたいのなら、ラポルタ会長はささいなプライドなどはとりあえず押入れにでもしまいこみ、全力で挙党一致体制を築きあげねばなりません。それこそがカンプノウを要塞とし、オールド・トラッフォードを陥落させる唯一の道筋です。

マンチェスターはたしかに偉大なクラブです。でもバルサだって、本当は捨てたもんじゃない。今回はベストな両チームによる対戦とはなりませんし、それはとても残念なことなのですが、でも“それなりのバルサ”であれば、この世の春を謳歌するユナイテッドといえども、攻略することは可能でしょう。そのためには自信を持ち、団結すること。週末のレクレアティーボ戦、そして来週のエスパニョールとの2試合が、バルサに与えられた復活のためのラストチャンスです。それらを使ってホップ・ステップ出来るかどうか。今はとにかく、やれると信じてみましょう。

 

 

 

 

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