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トップページバルサニュース過去記事>4月02日

 

2007年4月02日

0-1:どうにかこうにか。

 

ボージャンのゴールが、バルセロニスタの夢をつなぐ。

負ければ即ライカー更迭のプレッシャーの中、お粗末ながらも最少リードを守り抜き、セミファイナル進出への貴重な足がかりを手にしたFCバルセロナ。勝利の立役者は、チャンピオンズ史上2番目に若い得点者となったボージャン・ケルキッチ少年17歳でした。チャンスらしいチャンスはその1つしかなかっただけに、光るそのゴレアドールとしての得点感覚。あるいはこれは、バルサ史に残るゴールとなるやも知れません。スペクタクルには遠い試合でしたが、この結果がバルサにとって大きな一歩であるのは事実。セミファイナルが現実味を帯びたことに自信を持ち、決戦に向けた復調の足がかりとしたいところです。

 

◇上手く攻められなかったシャルケ

なんでもシャルケはヨーロッパ戦にて、本拠地の試合では相当な強さを見せていたそうです。過去3シーズンのヨーロッパ戦において、ゲルセンキルヘンで勝利を挙げたのはキケ・フローレス時代のバレンシアのみ。それ以外はミランもセビージャもチェルシーも、引き分けることは出来ても勝利を掴み取るには至っていません。さすがUEFA5つ星だけのことはある素晴らしいスタジアムと、満員のファンが与えるプレッシャー。ドイツ人らしいフィジカルの強さや不屈の闘志により、ライバルたちは彼の地では常に苦戦を強いられてきたのです。しかし昨日ばかりは、シャルケはバルサを警戒しすぎていました。こんなことをクレがいうのはなんですが、このバルサになら彼らはもっと上手くやれたでしょうに。

実際のところ、昨日のゲームでシャルケはバルサエリアに実に24本ものボールを送り込んでいます。そのうち6本がコーナー、3本がフリーキックです。たしかにシャルケの長所はその空中戦の強さにあり、それを活かそうとするのはごもっとも。ただ今回は多少の読みが利いたために、そのほとんどはプジョルとミリートによるセントラルコンビの壁によって跳ね返されているのです。シャルケのチャンピオンズでの得点は40%(!)がセットプレーからだとのデータがスポルトに紹介されていますが、今回は幸いなことに彼らの得意技は効きませんでした。むしろ裏のスペースを狙われたプレーの方が、バルサにとっては危なかったです。

 

◇「バルサを警戒しすぎ、それが高くついた」

まあバルサにとっての今回の目標は勝利でありましたから、たとえエリア内に24回もボールを送り込まれようとも、シュート数が20対6であろうとも、決定機が得点シーンの1回しか作れてなかろうとも、ドイツから勝って帰れたことでミッション・コンプリートです。いまさらマンチェスターのような迫力あるプレーを見せろなんてことは言いませんし、今はただ次週カンプノウでシャルケを攻略し、さらにその2週間後に控えるセミファイルまでの間に、少しでもチーム状態が回復していることを願うだけなのです。このジキル&ハイドチームであるバルサが、なにかの拍子に目覚めてくれることを期待して。

なにせ昨日のシャルケは、バルサをリスペクトしすぎていました。ベティス戦に至る行程でボロボロになっていたバルサに対し、一気に畳み掛けてくるかと思われていたシャルケが慎重になりすぎていたことは、チームライカーにとってラッキーでした。彼らは勝ち抜けるため、もっと圧力をかけ、攻撃的に出るべきだったのです。そしてバルサはまんまと序盤のコントロールに成功し、さらに幸運なことに先制点まで手にすることが出来ました。後半は案の定シャルケペースとなりましたが、守り苦しむ時間が45分となったことで、バルサはかなり救われています。いや〜、怖がってもらえて本当によかったです。敵将スモルカさん曰く、「バルサに前半、敬意を払いすぎた。それが高くついてしまった」。

バルサの問題はこの試合でもまた確認されました。それは得点後に後ろに下がってしまい、中盤の機能が低下、ライバルに主導権を与えてしまうことです。時計の針が過ぎるにしたがいシャルケはどんどん勢いを増し、バルサ守備陣はピンチを迎えるようになっています。このあたりはベティス戦と同じであり、違いはシャルケにはエドゥなりソビスがいなかったことくらい。ゴール前でのチャンスを逃さない選手が彼らにいれば、バルサはほぼ間違いなく似たような歴史を繰り返していたと思われます。しかし今回、勝ったのはバルサ。運も実力のうちと考えれば、まあ“順当な勝利”てなところですか。

 

◇結果と姿勢は評価、リズム低下が問題点

いずれにせよ、勝ちは勝ち。“価値は勝ち”です。たった1回のチャンスで奪った1点を守りきっての勝ちでも、今のバルサにすればその価値も意味も絶大。勝つのが極めて難しいゲルセンキルヘンで勝ったというその事実は、萎れきったチームに少なからずの自信と勇気を与えてくれることでしょう。“ダメチーム、恥知らず”と罵られるのに比べれば、“とりあえずはよくやったね”と言われるほうが何倍もマシです。自信を失っているチームが、追い詰められすぎてもいい結果は期待できません。プレー内容はお粗末のかぎりでしたが、今回ばかりはその成し遂げた結果と、酷いなりに懸命だった姿勢に拍手。クライシスはひとまず収まるでしょうから、ヘタフェとレクレ相手に勝利を積み上げつつ、セミファイナル進出も決めれば、マシな風も吹いてくるはずです。

アトレチコ戦、ベティス戦、それにアルメリア戦もそうですが、バルサはこのところのフエラ戦において結果は芳しくないものの、先制点を奪い、主導権を得るところまではいけてます。問題は再三繰り返しますように、そのままトドメが刺せず、最後はひたすら我慢のプレーを強いられ、相手が強力な場合はそのまま飲み込まれてしまっている点です。メンタルかフィジカルか、あるいはその両方が原因なのかはよく分かりませんが、とにかく別チームに変わりすぎ。アクセルをいとも簡単に緩めてしまう悪い癖を、サンジョルディの日のマンチェスター戦(おそらく)までにいかに修正していけるか。次週のシャルケ攻略を前提とすれば、これからの3週間がバルサの命運を握っているわけです。

最後に、またも殊勲のゴールを決め、ついに今季得点数でロナウジーニョを上回ってしまったボージャン・ケルキッチについて。昨日のゴールにより、ボージャンはチャンピオンズ史上2番目に若い得点者となっています。一番は元オリンピアコスのオフォリクアイエが1997年に決めたゴールで、17歳と195日。ボージャンは惜しくも17歳と217日での記録達成となりました。ちなみに3位はアーセナルのセスクで、17歳と218日。なんとわずか1日違いです。ケルキッチ少年は、ここ6試合で6得点と大爆発中。しかもすべてが意味ある瞬間でのゴールですから、本当にすごい17歳です。“高校生”にチームを引っ張ってもらうのはいかがかと思いますが、彼は数少ないバルサの希望。無理せずその調子でお願いします。

 

 

 

 

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