1-0:嗚呼レオ!
1/4ファイナル進出・・・しかしメッシが負傷。
カンプノウで行われたセルティックとのチャンピオンズ1/8ファイナル第2戦は、あまりにも順当にバルサの勝利。チームライカーはなんらピンチを感じることなく、セルティックを退けました。本来ならば、喜んでビールでも一杯いこうか、となるべき試合。しかし両手で顔を覆いながら、涙とともにピッチを去っていったリオネル・メッシの姿はそんなムードを遠く彼方へと押しやり、これからの一ヶ月強を彼なしで戦わねばならないバルサ周辺は、深い悲しみに覆われています。残りシーズン、バルサ戦士たちはメッシのためにも必死で戦ってほしい。彼の復帰を、タイトルとともに祝えるよう全力で戦うのです。
◇痛みではなく、悔しさへの涙
昨夜のセルティック戦は事実上、メッシがピッチに倒れこみ、涙を流しながらロッカールームへと下がっていった時点で終わっていました。両手で顔を覆い、これから自分を待ち受ける運命を知るがゆえに流れ出る涙と戦うレオ・・・。トンチンカンでピントのずれたことをのたまう某実況・解説者を疑ってしまうほどに彼の表情は事の深刻さを表しており、その様子が繰り返し繰り返し国際映像に流されるたび、世界中のバルセロニスタは深い悲しみに包まれました。嗚呼、レオはまた筋肉をやってしまったに違いない・・・クレなら誰もがそう感じたあの映像。そしてその最悪の予想は的中し、初期診断で彼は左太もも裏の筋断裂を告げられたのです。
メッシは昨日、試合終了を待つことなく、失望とともにハーフタイム前でカンプノウを後にしています。家族以外は誰とも話したくない、シャワーも浴びる気がしない。レオはロッカールームに引き上げるとさっさと着替えを済ませ、父親とともに家路に着きました。チームがこれから重要な時期を迎える中で離脱を強いられるのは、きっと他人では想像もつかないほどの悲しさや悔しさがあるのでしょう。ファンに出来るのは、ただ彼の早い復帰を願うことだけ。レオは今日、精密検査によって正確な怪我の具合を調べることになります。
◇38分で試合への興味は失せた
セルティックとの試合に関しては、特にこれといって注目すべき点はありません。バルサに唯一危険があったとすれば、それは過信によって弛んだプレーをした隙にセルティックの奇跡的に効率のよい攻撃によってリードを奪われ、相手に勢いと希望を与えることでした。しかしチーム・ストラカンは積極的な攻撃を放棄し、バルサはチャビのゴールによって早々に合計点差を広げることに成功。それでもセルティックが決死の攻めを見せなかったことにより、勝負はそこでほぼ決着です。リードを奪ったバルサはその後も試合をほぼ完璧に支配。個人とチームの能力差はあまりにも歴然としており、さらに気持ちでも萎縮したセルティックは、バルサを脅かす敵とはなりえませんでした。
セルティックがもう少し手ごわい相手であれば、自ずとバルサの集中力や気合、モチベーションが何割増しとなり、追加点が生まれていたかもしれません。しかし意識はせずとも減少してしまう緊迫感も手伝い、チャンスは掴むもネットを揺らすことは出来ないバルサ。これにリオネル・メッシ涙の負傷交代などが加われば、もうゲームに集中するなんてのは無理な注文というものです。そこからのプレーは、手を抜くではないにせよ、やばくない程度に流して時間の経過を待つのみとなるのは、自然な流れ。セルティックにとっては好機到来なのですが、彼らはそれを活用するほどのチームでもなかったのです。
ファンの試合への関心はメッシが退場し、代わりにボージャンではなくアンリが入った時点で萎えました。チャンピオンズ最年少ゴール記録を更新する、最後のチャンスだったこの試合で、メッシが早々に交代を余儀なくされたにもかかわらず、呼ばれたのは疲れ(?)でキレを失ってきているアンリとは。やはりこのテクニコの考えは、外野のファンにはまったく理解がつきません。試合は後半、セルティックが若干の巻き返しを見せるも、特に内容に動きなく終了。ナカムラがあわや同点弾となるシュートを放ち、バルデスに仕事の機会を与えたプレーが、唯一にして最高の得点機といったところです。
試合経過、データ等はこちらのページ参照。
◇メッシのためにも、全力でタイトルを
いずれにせよ、今回のセルティック戦はメッシの負傷がほぼ全て。試合に勝っても、メッシを失ってしまっては喜ぶムードにはなりません。しかもそれは、粗方勝負の行方がついていたゲームだったわけですから・・・。スポルト紙の一コマ漫画はこの怪我を、ローテーション(rotacion)をもじって「Roto ciones」と描いていますが、ああ笑えないブラックジョーク。“Roto”は“壊れた”の意味で、“Messi roto”のように使います。出来れば目にしたくはない、大怪我をした際の定番単語です。話は戻りますが、あのメッシの涙は切なかった。自分への怒りや無力感、悔しさが滲み出た涙であり、どれほど事態が深刻なのか、全てを物語っていました。なのに何故それを察しない、実況・解説さん。そして何故メッシばかり、このような仕打ちに遭ってしまうのか。少しでも軽傷であることを願うばかりです。
そもそもメッシは過重負担を理由に、アトレチコ戦で先発を回避したばかりでした。ライカーは念には念を入れ、メッシに少しでも休養を与えることを選び、この消化試合っぽいセルティック戦に備えさせました。なのにレオはまたも筋肉を傷めることになってしまった。少なくとも医療部はメッシのオーバーワークを危険視していたわけで、ライカーはアトレチコ戦で彼を使いたくなかったのならば、このセルティック戦も休ませるべきだったのでしょう。しかし気づいた時には、すでに遅し。これは教訓にすべきことです。そして残された同僚たちはこのショックを克服し、メッシ抜きでここからの1ヶ月余を戦っていかねばならないのです。
チームでもっとも波に乗る選手であり、もっとも相手守備ラインを破壊することのできる選手であるレオ・メッシを失ったという事実は、バルサに少なからぬ影響を及ぼすことでしょう。フットボル的にも、精神的にも。しかし言うまでもなく、一番落ち込んでいるのはレオ自身です。これからシーズンは次々と佳境へ突入し、重要な試合の目白押しとなっていきます。メッシはそこでチームの力になりたかったことでしょう。でもそれは無理となった。ならば戦える幸福に恵まれている選手たちが、彼の無念を少しでも晴らすべく、死ぬ気でタイトルを目指さねばなりません。チームには今まで以上に、全力でピッチを駆けてもらいたい。そしてメッシに勝利をプレゼントし続けるのです。この苦境を乗り越え、奮起し、団結するのだバルサ!&アニモ・メッシ!!
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