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2007年2月27日

勝負を決めちゃえ。

 

メスタージャへオプションを持ち帰らせることはない。

さて本日はカンプノウにバレンシアを迎えての、国王杯1/2ファイナル第1戦です。一時期は深い霧に包まれ、トレボル(3冠)なんてまったく現実的ではないと思われていた我らがFCバルセロナ。しかし結果だけにこだわったフットボルでなんとか各大会で生き残ってきた結果、先週のセルティック戦を契機にして雰囲気は劇的に向上し、今やトレボルは夢物語ではない!と考えられるようになるのですから不思議です。トレボルは脇へ置くにしても、勢いの上で非常に重要となってくるのが今宵のバレンシア戦。10年ぶりのコパ制覇まであと3試合、まずはカンプノウにてオレンジ軍団を圧倒し、勝負のすう勢を決めてしえれば言うことありません。

 

◇現実味を帯びてきたタイトルの可能性

「まだ私たちはすべてのタイトルに可能性がある」と以前、クラブ首脳たちは繰り返してきました。たしかにそれはそうでしたが、実現できる可能性がどれだけあるかをチーム状況と照らし合わせて考えた場合、とても本当にトレボルなんてことが可能とは思えず、そのなかの1つですら獲得は難しいだろうというのが当時のムードでした。可能性はある。けれどもそれはきわめて低い可能性。その言葉を信じたくはあるものの、無条件に受け入れるには、さすがに難しい言葉だったわけです。

しかしそれからおよそ1ヵ月後、バルサを取り巻く状況はあまりにも劇的に変化しました。この2月、マドリが勝手にスッテンコロリンしてくれている間に、バルサは着実にポイントを追加。「バルサの成績は悪くない。白組が異常に強すぎただけ」との言葉がいざ現実のものとなってみると、これほどまでに雰囲気は変わるのかと驚くばかりです。9ポイント差となったとき、少々悲観的になりすぎたことを反省。そしてフットボル界の変化は恐ろしく早いのがこれで証明されたわけですから、バルサが今度はスッテンコロリンしないよう、この手にした流れをガッチリ掴んで何が何でも放さないことが肝心となってくるのです。

 

◇バレンシアを破れば、勢いはさらに加速

あれだけ不安定に見えたバルサが、3冠の可能性を十分すぎるほどに残して3月を迎えようとは。各国リーグを見渡しても分かるように、それは強豪といえども簡単にできることではなく、3大会に生き残っていること自体が誇りに思えることです。バルサは伝統的に根が単純なのか、波に乗ればどこまでも行っちゃいそうな勢いを手にするクラブ。ゆえにセルティック戦からイケイケムードの漂う今、カンプノウにバレンシアを迎え撃ってのコパ1/2ファイナルというのは、かなり期待が持てます。失意にくれていた時期が長かっただけに、もうたぶんダメだろうと思いかけていただけに、光が差したときの喜びは大きい。怪我人がいなくなるとともに自信は回復し、これからどんどん良くなっていくだろうとの予感がこのチームを包んでいます。絶えず点っていた緊急信号は、首都方面へと去っていってしまいました。バルサは今、確実に機能し始めています。

ただ、バルセロニスタとしましては、本当にこのバルサ2008が甦ったんだと確信するためには、もう少しの“証拠”がほしいところです。好いフットボルができるようになったとはいえ、それはまだセルティック戦、レバンテ戦だけのこと。完全復活を宣言するにはさすがに早すぎますし、そこまで無邪気でもいられません。よって今宵の“生まれ変わった”バレンシアとの試合は、バルサの実力を知るうえでちょうどいい物差しとなるでしょう。リーガの望みがとうに消えた彼らにとって、コパはどうしても欲しいタイトルです。カンプノウでは間違いなく、ガッチリ守ってあわよくばカウンターでアウェイゴール作戦をとってくるはず。その壁を割るのは相当に苦労しそうですが、それが出来たなら、この勢いはいよいよ本物ということになります。

このコパを制するためには非常に重要となる試合に、ライカーはローテーションを導入してきました。今回のお休みクラックは、復調の兆しが見えるロナウジーニョです。このところは毎回、ライカーは中心といえる選手を順番に休ませています。トレボルを狙う上で選手のコンディション管理・維持は不可欠な要素であり、スターだらけのバルサというチームで、監督がなんら選手らに不満を抱かせることなくローテーションを組めているのなら、それは何よりのこと。選考基準は、外部のファンにはよく分からないところもありますが。。まあ選手たちが自然とそれを受け入れ、出番をもらったならば全力でピッチを駆けるのが当たり前となれば、バルサのタイトルへの可能性も大きくなります。カギはいつメッシを休ませるかですが、それはとりあえず先の話。

 

◇クーマン「番狂わせの準備は出来てる」

さて今日はカンプノウに、“ウェンブリーの英雄”であるロナルド・クーマンが帰ってくるわけですが(05/06のベンフィカ戦以来)、彼は今回の対戦に関し、“本命はバルサ”だという認識を示しています。クーマン曰く、「明日(今日)の試合は、レクレアティーボ戦よりも守備的な仕事が重要となるやろう。なぜならフットボル的に見て、バルセロナは最高レベルのチームやからね。」まあこれは、ライバルへの敬意を表した賛辞です。クーマンがバルサの実力を認めているとして、大事なのはその相手から、どのように結果をもぎ取ろうとしているかにあります。オランダ人監督は言います。

「私たちは前回の対戦(リーガ、0-3でバルサ勝利)からだいぶ良くなっているし、彼らを驚かせる準備が出来てるよ。あの時のバレンシアは良くなかったし、自信も姿勢も欠けていた。けれども私たちは前回と違うし、ずいぶんとチームは良くなってるんや。(第2戦の)メスタージャへ可能性を残すに足る結果を持ち帰るはある。そのために必要なのは全員が団結し、しっかりと相手をマークし、バルセロナがボールを失った瞬間に生まれるスペースを確実に利用していくことや。」

“クーマン流”はひとまず仕舞い込み、ここはいっちょ亀になっちゃいますか、バレンシア。バルサとしてはその彼らのプランをぶっ壊し、クーマンが狙う“メスタージャ・オプション”を許さない状況に追い込んでしまうことが今夜の目標となります。なあに、楽しみを先にとっておく必要はありません。この試合で勝負を決めてしまえるよう、“決勝”へ臨む意気込みと集中力でぶつかっていくのです。この際、次のアトレティコも忘れちゃいましょう。でもやっぱ、堅い試合になるかなぁ。

 

◇ライカー「ロナウジーニョを休ませるには、いいタイミング」

一方で、クーマンから本命といわれたことにつき、ライカーは「自分は本命がどちらか考えることはない」とさらりとスルー。そして最近はめっきり強気になったバルセロニスタが幸福感に包まれていることに関し、チームはその影響は受けていないと、選手たちの気の緩みを否定しています。ライカーは言います。「選手たちは、以前と特に変化はないね。ただ違っているのは、今の私たちが好都合な結果を得られるようになっていることと、それにファンが喜び、満足してくれていることや。」

その他にもライカーはバレンシアや今日の試合の展望についても語ってはいるのですが、当たり障りのない普通コメントなので省略。召集リストからロナウジーニョを外した件については多少興味が持てる内容なので、紹介しておきましょう。ようやく上り坂に入ってきたクラックをメンバーに入れなかったことについて、ミスターは次のような説明をしています。

「これは技術的な決断なんや。私は彼とこれについて話しをしたよ。彼はよく働いてるし、状態も良くなってきてるんやけど、これから多くの試合が控えていることを考慮し、今が彼を休ませるのにいいタイミングやと思ったんや。これで彼が精神的に後退することはないと思う。チームにはたくさんの選手がいるし、今回はコパに16人しか招集できへんだけのことやからね。彼の進歩具合には満足してるけど、私は選ばなあかんし、この先も多くの試合がある。今回の試合が、最後ではないんや。私たちにはまだレアル・マドリとの試合も残っているし、ロナウジーニョは問題なくそれを理解してくれたと考えてる。」

 

 

 

 

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