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2007年2月20日

違いを見せろ!

 

スコットランド発、モスクワへの道スタート。

さあいよいよ、再開の瞬間がやってきましたチャンピオンズリーグ。5月21日モスクワでの決勝戦に向けた、長く厳しい戦いの始まりです。その第一歩となるのが、今宵グラスゴーでのセルティック戦。難攻不落を誇るセルティック・パークではありますが、チームポテンシャルではバルサが圧倒的に上手です。ここは四の五の言わずに相手を圧倒し、“ヨーロッパでのバルサはひと味違うぞ”というところを世界のファンに示してもらいたい。なにも気を使い、カンプノウでの第2戦を盛り立てる必要はありません。今日で勝負を決めちゃってもまったく構わないのです。ヨーロッパでの勝利は、チームにこれ以上ない勢いをもたらすでしょう。

 

◇セルティック・パークは落とせる

実に8ヶ月にも及ぶチャンピオンズ制覇をかけた戦いは、ついに第2幕へと突入しました。ローマではメレンゲがこのところの流れどおりにきっちりと2-1で敗北し、クレにささやかなるプレゼントを提供。しかしバルセロニスタにとっての本当の喜びは我らがチームの勝利であり、今宵のセルティック・パーク攻略により、溜まりに溜まったフラストレーションの一部が解消されるというものです。たしかにあのスタジアムは要塞と呼ぶに足る数字を残してはいますが、それはそれ。バルサのチーム力を考えれば十分に陥落可能なスタジアムですし、こんなところで手間取っている場合でもないのです。バルサはバルサとして、セルティックに違いを見せねばなりません。

リーガにおいて攻撃は涙がちょちょ切れるほどにショボいバルサですが、守備に関してはダントツ最少の16失点。この集中力を決して失わず、闘志あふれるプレーでチームを支えるミリート、マルケス、バルデスによる三角ラインこそが“バルサ楽観論”を支える最大の要素であり、かつ最も計算できる要素です。セビージャやサラゴサの猛攻をしのいだ守備陣が、セルティックを抑えられないわけはない。エトーをはじめとする欠場者たちもついにチームに戻ってきましたし、思う存分に持ち駒を活用し、バルサのフットボルを実践する条件は整いました。あとはそれを指揮するテクニコと、プレーする選手たちのハート次第です。

 

◇第2戦を考える必要はない

グループリーグにおいて、グラスゴー・レンジャースと0-0(フエラ)、2-0(カーサ)なる成績を残したバルサ。無得点の割りには激しいせめぎ合いで盛り上がった敵地戦は、結果として悪いものはありませんでした。今回のセルティック戦も、アウェーゴールを奪えさえすれば、引き分けでも特にかまいません。次のカンプノウで圧倒すれば、1/4ファイナルへの切符は問題なく手に入ることでしょう。しかしバルサが最初からエンパテで好しとするのは“らしくない”です。あくまでも自分たちのプレーをし、ここで勝負を決める。その気持ちが大切です。

セルティックはレンジャースと同じく、基本的には守備を固めてカウンターを仕掛けてくるチームです。コンビネーションよりは、ダイレクトなエリア前への展開を好みます。地味な相手との本拠地戦では攻撃的にくるそうですが、グランデ相手の場合はシステムを守備的に変更し、まず失点を許さないことを第一とする。第2戦に大きなチャンスはありませんから、それは当然といえましょう。セルティックはグループ戦で、ミランを撃破しています。ゆえに油断は禁物とはいえ、慎重に行きすぎることもありません。「絶対に勝つ、そのために来た」との気持ちを強く持ち、ピッチへと飛び出すのです。

今日の試合は、ホーム&アウェーの180分によるものだとは思うことなかれ。そうではなくライカー・バルサは、リーガでのフエラ戦と同じく、3ポイントを持ち帰ることが義務の試合だと考えるべきです。目標は勝利あるのみですし、そのための最短距離は相手が最もショックを受けること、すなわちゴールを決めることにあります。この手のゲームの鉄則である、早い時間帯での先制点。セルティックは1-0を狙ってくるはずです。できるだけ早くそのプランを崩せば、決して難しい試合などにはなりません。速くボールを展開し、肉弾戦は避ける。相手のペースに乗らず、“普段どおり”のパスフットボルを繰り返していけば、必ずや勝利はこちらのものとなるでしょう。相手の誘いに乗ってはダメです。

 

◇今こそ持てる実力を解き放つ時

サラゴサ戦でイニエスタを温存したことからも分かるように、ライカー・テクニコはリーガ残り14試合で5ポイントを覆して優勝することより、とりあえずは残り7試合でタイトルに手が届くチャンピオンズへと優先順位を移しているようです。これだけ不安定なバルサが、ヨーロッパの並みいる強豪たちを相手に勝利を収めていけるのかは微妙なところですが、彼らはそれを狙っています。ならばそれで良し、あとはファンがいける!と信頼するに足るだけのパフォーマンスを示してもらうだけです。ヨーロッパでの勝利は、ささくれ立ったクレの心を大いに癒してくれるでしょう。1/8ファイナルの相手は、おあつらえ向きともいえるセルティック。さあライカー・バルサ、存分に持てる能力を発揮するのです。今季まだ見せたことのない、その計算上は最強クラスの実力を。

不安定極まりないこのチームがシーズン終盤にかけて盛り返していくためには、精神的なモラル爆発が必要です。そのための起爆剤となりえるのが、ヨーロッパでの好成績とエトーの復帰。バルセロニスタ的思考からすれば、このセルティック戦はまさにバルサが勢いを得るために用意されたゲームです。何ヶ月ぶりだかで勢揃いした“クアトロ・ファンタスティコス”の誰が先発となるのかは分かりませんが、カギとなるのは間違いなくサムエル・エトー。勝者のキャラクター、ゴールへの嗅覚、守備への貢献、スピード、そのどれをとっても勝利には欠かせないゴレアドールの帰還により、チームが変わることをひたすらに願います。

あとは監督であるライカーが、名前ではなくコンディションで最高の選手をピッチに送り込んでくれますように。ベンチ入り禁止のライカーに代わって采配をふるうニースケンスが、正しいタイミングで的を得た交代をしてくれますように。そしてピッチの選手たちが、頭は冷静に、心は燃えたぎったプレーをしてくれますように。これからのシーズン残り3ヶ月を、どれだけ楽しめるかはチャンピオンズ次第です。首尾よくクラブ三度目となる栄冠を手にすれば、他の臭いものにはフタをすることも可能なタイトル。それがバルサのためかどうかはとりあえず置くとして、まずは今日のセルティック戦に気持ちよく勝ってくれますよう、心より応援いたしましょう。

 

 

 

 

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