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2007年2月14日

来るかモウリーニョ。

 

水面下でポルトガル人監督と合意したとの噂。

今日はバレンタインデー。いいことがあった人、まったく関係ないねという人それぞれのこの日ですが、バルセロニスタ的にはちょっと(いや、かなり)気になるニュースが飛び込んできています。それは我らがジョアン・ラポルタ会長が、水面下でジョセ・モウリーニョと合意に至った・・・というものです。代理人ホルヘ・メンデスを通じ、コパ・アフリカの解説者としてガーナを訪れていたモウとクラブ関係者が接触を持ち、そして主要タイトルを失った場合はポルトガル人監督に任せることで話がついたと、スペイン各メディアは報じています。まだそれらは噂の域を脱してはいませんが、確実なのはリーガかチャンピオンズのタイトル獲得のみが、ライカー続投への条件ということです。

 

◇サイクルは終わった

本音でどう思っているかは本人たちにしか分かりはしないものの、少なくとも表向きには、“余程のことがないかぎり”来季もカンプノウのベンチにはフランク・ライカーが座ることになる――これがFCバルセロナ役員会の見解です。バルセロニスタのおそらく大部分はすでにこのオランダ人監督のバルサでのサイクルは終了したと認識しており、斜陽ムードが漂いまくっているロッカールームをガラリと立て直すことは不可能だと考えています。しかしバルサ役員ともなると庶民ファンとは見るところが違うのか、いまだにライカーに大いなる信頼を寄せており、2009年の契約満了まではどんと任せればいいじゃないか、と繰り返し発表しているのです。

たしかにライカーとロナウジーニョの到来により、バルサは低迷期を抜け出し、世界中で持てはやされるクラブへと復活しました。このご両人に対しては、感謝の気持ちでいっぱいです。けれども人にはそれぞれ時代の要請というものがあり、それは永遠に続くわけではありません。バルサにおけるライカーの役目はもうすでに終了したと見るのが妥当なところですし、テクニコ長の席はまた次の“時代が呼ぶ人物”へと譲り渡さなければならないのです。バルサは昨年よりもリーガでポイントを稼いでおり、メレンゲの成績が出来すぎだとの言い分は分かりますが、それでも決断の時が確実に迫っています。これを逃すと、再び低迷期に戻りかねません。

 

◇“もしも”の時のため、陰で準備は進む

今季のライカーは自分ではどうしようもない不運(怪我人の多発、復活しないクラック、など)にあまりにも翻弄されていて、そのわりにはよくやってくれているというのが、役員会の考えのようです。しかしいくら彼らがこのオランダ人監督を信頼しようとも、結果が出なければファンは決して赦しはしません。昨年のバルサは、余裕の首位だったリーガでメレンゲに逆転を許し、大量リードがあったヘタフェにボコボコにされてコパを落とし、横浜ではポルトアレグレに零封負けでクラブムンディアルを捨て、まあとにかくあらゆるタイトルを最低最悪の形で放棄しまくってしまったわけです。その失敗へのリベンジが基本目標である今季にまたも同じようなことが繰り返されれば、クレの怒りは役員会に火の粉となって降り注ぎます。

主要タイトルを獲っての勇退なんてのは考えにくく、つまり奇跡(?)の大どんでん返しによるリーガ、あるいはチャンピオンズ制覇によるライカーの続投か、2大タイトル獲得失敗によるクラブ大炎上に伴う監督交代か。この歓迎されざる二択をバルセロニスタは迫られているようなものなのですが、“もしも”の時のため、後任監督探しはすでに水面下で進められています。いくら現監督を信頼していようと、B案を準備するのはフットボル界の常。ラポルタとライカーの間柄とて、それは例外ではありません。

しかしなぁ、たとえリーガを獲れようともライカーのサイクル終了は避けようがないでしょうし、またもう一年、今のようなフラストレーションの溜まるシーズンは過ごしたくもありません。本当に主要タイトルを失う以外、ロッカールームを改革する道はないのでしょうか。どたばたの末とはいえカペッロをあっさりと解任した白組は、よく決断を下したもんです。

 

◇名誉とともにクラブを去りたいラポルタ

ただ実際のところ、ラポルタ会長はこのシーズンの結末を非常に気にかけているようです。弁護士会長がバルサ会長退任後、政治の世界に進出するつもりであることはもはや周知されていて、その政治家人生を颯爽とスタートさせるためには、クラブを円満な形で去らなければなりません。そのために避けたいのはカンプノウに白ハンカチが乱舞する、通称“パニョラーダ”。なんだかんだいってこれこそが、ラポルタの最も恐れる事態でありましょう。2年続けて失敗のシーズンとなれば、カンプノウのスタンドには確実に白いお花が咲き乱れます。耳をつんざくような口笛とともに。そうなれば仕方ありません。御大クライフが渋い顔をしようとも、確実に勝利を呼び込める監督が会長には必要となる。ジョセ・モウリーニョの出番です。

その言動やフットボルのスタイルには幾ばくかの不安はありますが、モウが稀代の名監督であることに疑問の余地はないですし、彼なら今のどうも締まりのないロッカールームをガチッと引き締めなおしてもくれるでしょう。クライシスムードのクラブに呼ぶには最適の監督であり、昨年のカペッロがマドリに施したようなモラルの徹底注入によるチーム再生こそが、彼を呼ぶ最大のメリット。しかもゴリゴリの超現実主義者であるカペッロに対し、モウリーニョにはちょっとしたロマン主義が隠されているのではないかとの期待感もあります。試合によってメリハリのあるバルサが、見れそうな気がするのです。

そして一昨日のドン・バロン誌のウェブサイトに、「ラポルタ、モウリーニョを押さえる」なる記事が掲載されました。あくまで噂ですが、ライカーが主要タイトルを取れなかった場合はモウが監督になることで話をつけた、と言うのです。モウリーニョの代理人はラポルタ“ご用達”のホルヘ・メンデスですので、そのような合意を取り付けられたとして、なんら不思議はありません。むしろ、押さえておいて当然。問題は強烈すぎるキャラクターと高額な年俸ですが、ラポルタはライカーの3倍はコストがかかるモウを雇用する準備はできているようです。ガスパー元会長はバンガールに賭けて見事に大失敗しましたが、モウリーニョならそういうことも・・・きっとないはず。タイトルを獲ってモウにスイッチ、ってのが一番素敵なんですがね。

 

 

 

 

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