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トップページバルサニュース過去記事>2月04日

 

2007年2月04日

1-0:絶叫「チャビーー!」

 

試合最後にしぶとく決勝点を入れての勝利。

テレビカメラにハッキリと映るほどの大雨にも見舞われたオサスナ戦。前日のレアル・マドリのつまづきを活用し、リーガ逆転優勝に望みをつなぐためには何がなんでも勝利が求められた試合に、バルサは予想以上に苦しむことになりました。好機のあった前半に得点を奪えず、焦りと疲れによって追い込まれていく選手たち。しかし彼らは最後まで勝利を諦めず、がむしゃらに結果を掴み取りました。それはこれまでのバルサに欠けていた要素であり、厳しい戦いの中で重圧に負けずに勝ちきれたことは、今後のタイトル争いへの自信へとつながるはず。内容はともかく、勝ち方はスペクタクルなゲームでした。

 

◇終わり良ければ・・・とりあえず好し

さくさくとゲームを支配できれば順調にいくものの、苦しい展開となると、幾度となく勝負弱さを見せてきた昨年からのFCバルセロナ。終盤に追いつかれる、あるいは最後まで粘りが感じられずに引き分けに終わる、というのがこれまでのバルサであり、昨日の試合もおそらく、以前なら0-0で終わっていたのでしょう。けれども昨日の選手たちは最後まで勝負を捨てず、けっして褒められた後半ではなかったものの、ギリギリのところで勝点3を手中に収めています。少しずつではありますが、バルサはなにかと変わり始めている。一番分かりやすいのは“バルサ哲学”を脇へおいてでも1-0で勝つというスタイルの変化ですが(エトー離脱以降は顕著)、チームとしての勝利への姿勢にも変化が見られているのは歓迎すべきことです。

正直、勝ち方はファンが望むような美しいものではありませんでした。どちらかといえば後半は“無様”なプレーでしたし、ゴールもギリギリの綱渡り。しかしそれでも、バルサは勝ちました。なりふり構わず最終的な勝利を目指し、終わってみれば結局3ポイントを懐に収め、カンペオンにもなっている。そう、去年のマドリーのようにです。内容はスペクタクルではなくとも、勝ち方はスペクタクルに。いまさらスペクタクルなプレーなんてものは期待できる由もないですから、最後に勝てるのであれば、あんな試合でも変な盛り上がりがあっていいとも思えてきます。マドリはああいう勝ち方を重ねるうちに、逆転ムードを作っていきましたし。

 

◇「ゴールはそのうち決まるようになる」

夏にクレが想像した07/08バルサは、次のようなものでした。クラックたちのハーモニーによって、次々と繰り出される華麗なパスと美しいゴールたち。展開される攻撃的フットボル。ロナウジーニョが王者として復活し、変幻自在のマジックでゴレアドールたちを操り、エトーやアンリはスピード感あふれるプレーでゴールを量産。流れるようなパスはまるで機械仕掛けのようであり、誰が出場しようとバルサらしいゲームに変わりはない。まあ、そんな幻想はラシンとの開幕戦にて打ち砕かれていたわけです。今は誰が出ようとバルサ“らしくない”プレーに変わりはなく、オサスナ戦で勝負を決めたのは、派手なドリブル突破で存在感を出すメッシではなく、数分前にピッチに出てきていたチャビ・エルナンデス。チーム総力で勝ちをもぎ取れたという点では、クレが理想としていたチームに通じるところがないとは言えません。

エトーによる「今はどうあろうと勝っていくべき時」発言があって以来、バルサは本当に形はどうあれ結果だけは出しています。ビルバオでの引き分けは痛すぎたものの、バランスとしては4勝1分、悪くはない。カンペオンになることをとにかく目指すのであれば、重要なのはいかに勝ったかではなく、どれだけ勝てたかとの見地に立てば、きっとこれが報われる日も訪れるはずですし(こんなことを毎週いってるのも嫌になってきますが、そう信じるのみ)。ちなみに昨日の試合後の会見にてフランク・ライカーは、次のように振り返っています。

「すごく疲れる勝利やったね。簡単な試合やなかった。私たちは最後の瞬間まで結果を求めて戦ったよ。1-0や0-1といったスコアは安心感を与えるものやないから、ここ数試合は神経を使うプレーになってるのは事実や。とはいえ、私は選手たちを祝福している。彼らは限界まで勝利のために働いたんやからね。試合に勝てるのであれば、ゴールが多かったか少なかったかは気にする必要はない。重要なのは私たちがチャンスを作れていたことであって、チャンスを作れているのであれば、ゴールは訪れると確信してるからね。」だといいんですが。“ゴールまであと一歩病”。。。今回のはかなり重度ですから。

 

◇レベルアップのファンファーレを聴いたか

たとえば、試合を通じて10回も手にしたコーナーキックのチャンスを全然生かせていないこと。たとえば、ミドルから守備陣を揺さぶるシュートが全然打てていないこと。ゴール欠乏症を改善していくためには、こういった点を少しずつクリアしていく必要があります。あとはゴールを決めたいと思うが故に、変に力んで入らなくなるスパイラル。余裕がある時は、シーズン序盤のメッシのように、どんなシュートでも入る気がするもんです。そういう点で、あの局面でのチャビのコントロールを効かせたボレーシュートはお見事の一言。バルサは勝利に値していたとは思いますが、前半の押してた時間帯に決められなかったことが後半に重くのしかかり、あわや大失態寸前までいく羽目に陥りました。やはり機会は逃すと苦しくなる。いつもこんな勝ち方が出来るものでもないですしね。

とはいえ、チャビのゴールとその後の歓喜は、いい見物とはなりました。まるで優勝したかのように、チャビの元へ駆け寄るチームメイトたち。そこには苦しみながらも限界を超えた選手たちの姿があり、見るものを熱くさせました。そして、それによって彼らの耳にレベルアップのファンファーレ(ドラクエ風)が鳴り響いていたことを願います。苦しみを突破することでひとつ上のステージに上がるのなら、オサスナ戦でバルサは次のレベルへ行ったはず。あとはゴール前での効率性を向上させ、前後半でばらつきのあるプレーに安定感を持たせることが出来れば、かなり逆転への希望は持てると思うのです。

そして偶然っぽいとはいえ、ライカー采配が今回は的中したのも朗報です。決勝ゴールを決めたチャビの投入だけではなく、アンリに疲れが見えると判断するや、迷わずジョバニを入れて左サイドを活性化。若きメキシカンは決勝点の重要な参加者となってもいます。また、雨で足場が悪くなったことでメッシを下げ、やる気に満ちたロナウジーニョを送り込む決断を下したのも良かったのではないでしょうか。途中出場をした選手を含め、全員で勝利へ向かう姿勢が見れたのは、あんなゲームでも収穫でした。次からも効果的かつ勇気ある交代を、ぜひともよろしくお願いします。セビージャ、サラゴサとの過激フエラ2連戦で6ポイント持ち帰ってくれれば、レベルアップはいよいよ本物といえそうです。

 

 

 

 

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