チャンス第一弾。
アルメリアにてマドリーが散り、逆襲の好機。
しぶとくポイントを積み重ねてさえいれば、必ずや首位とのポイント差を詰めるチャンスは訪れるだろう。ビルバオでの惨めなエンパテ後、バルサ関係者は口を揃えてそのような見解を示してきました。9ポイント差は厳しくとも、さじを投げてはならないと。そして早速、バルセロニスタに思いもよらないチャンスが到来。アルメリアの懸命なる努力により、マドリーにまさかの土がついたのです。今日バルサがカンプノウにてオサスナに勝利すれば、その差は6にまで縮まります。バルサの追い上げムードに火をつけるには、絶好のタイミング。この思いがけないプレゼントを、活かさない手はありません。文句ない勝ちにより、反撃の狼煙を上げるのです。
◇しぶといマドリーとて、そこそこ負ける
幸運の女神から絶大な恩寵を受けることによって、どのような試合でも結局最後は勝ってしまうかのように思えていたシュスター・マドリ。しかし根性と努力、幾ばくかの運が味方すれば、戦力的に劣るといわれるチームであっても白組を撃退できるということを、昨日のアルメリアは示してくれました。気の早いマドリディスタの中には、「このペースでいけば4月中には万歳三唱かな」などと取らぬ狸の皮算用をしていた人たちもいるようですが、決して話はそう簡単なものではないとの印象を与えたことも、アルメリアの勝利が持つ大きな意味と言えるでしょう。この“ムード”というのは優勝争いをする上で重要な要素のひとつですから、アルメリアの皆さんには非常に感謝なのです。
カレンダー的にいって、バルサにはベルナベウで“王者の通路”によって白組を出迎えるなどという恐怖の危険性がありました。5月7日のベルナベウ・クラシコにおいて両チームがピッチに登場する際、まずバルサが選手出口にずらっと列を作り、その間を“カンペオン・マドリー”の選手が拍手に包まれながら現れる、クレにとっては屈辱としかいいようのない慣習です。そんなシーンを、見せられてたまるか!あるいはクラシコで優勝を決められるなんてのも、まっぴらお断り!今後のバルサは可能なかぎり白組の勝利をてこずらせ、隙あらば栄光を奪い取らねばならないわけで、この時期に彼らがコケてくれたことは追撃者にとって、ものすごくありがたい話です。
◇盛り上げられるかは、バルサ次第
この先マドリーがどうリアクションを起こすかは別にしても、とりあえずバルサが今日要塞カンプノウにてオサスナを下せば、両チームに広がるポイント差は6へと縮まります。ベルナベウ・クラシコで借りを倍返しすることを大前提とするならば、あとは白組よりもひとつ多く勝利を挙げれば、バルサに逆転優勝の芽が出ることになるのです。このアルメリアの大金星は絶対に絶対に活用せねばならず、この機会すら逃すようでは、奇跡なんて起きるはずもないでしょう。9ポイント差を逆転するには、マドリーからのプレゼントはなにがなんでも頂戴せねばなりません。まずは今回がその第一弾。すでに終わったかにも見えたリーガを、再活性化させて圧力をかけて差し上げましょう。
リーガはまだ終わっちゃいない。クレのみならずリーガファンはそう願いところでしょうし、そうなるかどうかは、他に誰あろうバルサの奮起に懸かっているのです。昨年のバルサ、あるいは暗黒時代のバルサであれば、このようなチャンスは高い確率で逃していました。しかし本気で「もうあんな思いをするのは御免」というのなら、ここでリアクションを見せねばならない。バルサには一切のエラーの余裕などなく、ビルバオでやらかしたような半端なプレーで好しとするメンタリティもゴミ箱へと捨てねばなりません。実現は厳しいとしても、残り試合は全部勝つ気迫で挑まねばならないのです。
奇跡にも思われた逆転優勝へバルサ選手たちがどれだけやる気をもっていて、またそれを実現する能力や可能性があるかは、今夜のオサスナ戦にてある程度は見えてくるでしょう。このモチベーションの上がる地元の試合で、お寒いプレーをするようでは大して希望は持てません。反撃開始のイメージを叩きつけるためにも、出来るだけいいイメージを残すことが望まれる試合です。リーガ8連勝のマドリーといえども、アルメリアに負けうる。そしてこの先はまだ長い道のりが残されている。この二つの事実がまず、メレンゲ優勝確定論に一穴を開けました。後はバルサがどれだけドラマを盛り上げていけるかです。
◇これが“ドラマ”の第一弾
聖カシージャスのパラドンと、聖ニステルローイの類まれなる勝負強さに頼って勝利を重ねているチームであれば、いずれ幸運の女神が庇護を忘れる日も訪れるわけで、アルメリア戦のような敗北を喫する可能性があることは証明されました。無敵マドリーは周囲のものが作り上げたイメージであり、実際のところはそこまで磐石なわけではないのです。しかしこのわずか1週間の間に、「リーガは終わった」と絶望の淵にいた悲観論から、「リーガはまだ分からない」と楽観論に変貌してしまうとは。我ながら単純さに驚きもしますが、問題は“バルサだって無敵じゃない”ってこと。ベルナベウで勝つとして残り3ポイント、と計算するのはいいですが、もうひとつふたつ、波乱(?)があると思っておいて間違いはないでしょう。
マドリーはこれから先、もういくつかの機会を提供してくれる。そのことに疑問はありません。しかしバルサがそれを上回るチャンスを提供しないとも限らず、これまでの迷走を振り返るたび、その可能性は否定できません。バルサがポテンシャルを存分に発揮しまくるチームであれば、きっと逆転優勝をします。これまでバルセロニスタは、なんどライカーや選手たちに裏切られてきたか。ここは刻々と変化する状況に振り回されつつも、冷静な現実主義者となって、シナリオの顛末を楽しむことです。
そして最後に、“チェルシー方式”をとってくるであろうオサスナを攻略すべく、昨日の前日会見にてフランク・ライカーが語ったコメントを紹介しておきましょう。ライカーはいいます。「プレッシャーをかけ、速いリズムでボールを動かすことやね。最も重要となるのは、どこでどうボールを奪えるか、なんや。そして相手がボールを失った時、その背後に生まれたスペースを活用するには、速い縦へのボール展開が必要となってくる。それは相手が陣形を崩している時であるから、私たちにとってはベストの瞬間やね。ボールを奪い取った瞬間こそ、集中して“ここぞのプレー”をしていかなあかん。」では、プレスとすばやい展開に注意して観戦させていただきましょう。アニモ!
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