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2007年10月10日

ラポルタ、FIFAをリード。

 

クラブと連盟との間で、妥協点を探る話し合いが始まった。

およそ1ヶ月前の代表戦ウィーク中、“FIFAやUEFAといった団体はクラブから選手を借りるだけ借りておいて、怪我をして帰ってきても何の補償もしてくれない。これは不公正だ”と怒りをぶちまけていたジョアン・ラポルタFCバルセロナ会長。それ以来、彼はフットボル巨大組織に対抗するクラブ側の代表のような存在となっているわけですが、昨日チューリッヒにて行われたFIFA戦略委員会とやらで、ラポルタはFIFAウイルス問題解決への第一歩を踏み出しました。FIFAは昨日、代表選手を送り出したクラブに対する金銭的補償を検討する部局の設置を発表したのです。

 

◇「前進はしたが、最初の一歩にすぎない」

ラポルタは言います。「今日、私たちは一歩前進を果たしました。UEFA、そしてFIFAがこのクラブに大きな影響を与え、解決策を見つけ出すことが必要とされてきた問題について初めて話し合う姿勢を見せたことに、私は満足しています。今のような状況は、これ以上続けていくわけにはいかない。カレンダーはあまりにも過重ですし、調整していく必要があるのです。全ての利益集団がひとつになり、フットボルの将来についての決断をなさねばなりません。」

今回の委員会に、クラブ側の代表として出席しているのはラポルタただ一人。まさにビッグクラブの代弁者であります。気合十分のバルサ会長はこう続けます。「これは最初の一歩に過ぎません。問題は今なお存在し続けているのであり、これから私たちはこの委員会にて、合意を得るために仕事を開始しなければならないのです。やるべき仕事は数多く残されています。ただし今は話し合うべきテーマがテーブルの上に出されている、それがこれまでとの違いです。」ちなみに委員会はラポルタが委員長となって取り仕切っていくのだそうです。

 

◇親善試合を減らし、補償金を得る方向で

ラポルタ案をざっくりとまとめると、次のようなものとなります。●代表公式戦へ選手を貸し出すことによって、クラブは補償金を受け取る。●親善試合に関しては、参加の可否を選べる。●親善試合の数を減らす。

基本的に、まず守られるべきは選手たちの健康です。そのためには現在のような過密日程は止めなければならず、特に興行以外に大した理由も考えられない代表親善試合を減らすことが重要というのがラポルタの考え。今回のバルサでいえば、ドスサントスが親善試合2つに出場するためにメキシコとアメリカ合衆国へ移動しなければなりません。このような重要度の低い試合はそのものをなくし、かつ選手やクラブ側で参加するかどうかを決められる枠組みを作る必要があるでしょう。ゆくゆくは、代表戦を1回にドカッとまとめて行うカレンダーも求められることになります。

そして真剣勝負である各大会予選などに選手を貸し出すことは仕方ないにしても、彼らが怪我などをし、クラブでの仕事に差支えが出るような場合は、きちんとFIFAなり各国連盟などから補償金を支払ってもらわなければ、あまりにも不公平。ここもラポルタの重点主張ポイントです。

ラポルタの語るように、これはまだ始まりに過ぎないわけですが、FIFAを話し合いの場に引き出してきたことは非常に大きな一歩です。今まではクラブ側の主張をノラリクラリと右から左へ受け流し、訴えの自然消滅を狙ってきたFIFAとUEFAが、とうとう事態を真剣に検討しなければならないと判断した。ここに意味があります。今回はクラブ側の意見に理があるという世論のバックアップも受け、第一ラウンドはラポルタが勝利しました。ここからは他のグランデたちの協力を得て、どこまで話を持っていけるかが弁護士会長の腕の見せ所です。

最後に、選手側の代表として我らがカピタン、カルラス・プジョルの言葉を紹介しておきましょう。モジャ毛主将曰く、「試合数が多すぎるし、かなりの長距離移動が必要な親善試合もあるよね。僕ら選手にはプレーする義務があるけど、もうちょっと選手のことを考える必要もあるんやないかな。」ごもっとも。

 

その他プチ情報集

 

○メッシの脚の価値、3500万ユーロ

日本でも、美しい脚や胸などに保険をかけている芸能人がたまにいますが、これは世界の有名歌手、モデル、スポーツ選手たちにとっては珍しいことではありません。バルサでいえば、最高級の価値があると思われるのはメディア的にいけばロナウジーニョ、スポーツ的にいけば今ならメッシということになるでしょう。そこでスポルト紙が保険の専門家たちにメッシの脚の価値を試算してもらったところ、3500万ユーロ(約57億円)という答えが出たそうです。ただ、故障の多いフットボル選手の「脚」に限定した保険を請け負う企業があるかどうかは別問題。実際の契約には非現実的なところはあるにせよ、とんでもない数字であることに違いはありません。

 

◇フラン・メリダ獲得に対し、320万ユーロの支払い命令

プレミアクラブお得意の手法によって、2006年夏にアーセナルがさらっと獲得していたバルサカンテラのフラン・メリダに関し、FIFAはガナーズに対しバルサに320万ユーロの“育成費”を支払うべしという判断を下しました。法律の隙間を利用して、スペインのクラブから少年たちを連れ出し放題のイングランドクラブ。将来性ある子供たちをスカウトし、資金を投じて形あるところまで育ててきた立場としては、堪ったものではありません。今回下されたこの“メリダ判決”は、将来性あるカンテラーノの強奪に対してのある程度の抑止力となるでしょう。スペイン法、あるいは国際法を変えるなどしなければ、根本的な解決とはならないでしょうけれども、とりあえずは大きな一歩です。

 

◇エトー、カンプノウで練習開始

今週月曜より、サムエル・エトーのカンプノウ内ジムでのリハビリトレーニングが始まっています。トレーナーの管理の下、毎日2回のハードな筋トレに汗を流しているデランテーロ。目的は衰えてしまった右脚の筋肉を甦らせることにあります。前回の故障では、復帰することを急ぎすぎ、結局時間を多く無駄にしてしまったエトー。その反省点を胸に、今回は完全なるリハビリの実現に燃えているようです。ジムでのトレーニングは、2週間が予定されています。実戦への復帰は11月中旬と見られますが、特に予定日などは設けません。幸いなことにエトー不在でもチームは連勝を重ねており、去年のように焦る必要もない。じっくりと彼には治していただきましょう。12月に控えるバレンシア、マドリーとの2連戦にトップフォームが作れれば、御の字です。

 

 

 

 

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