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2007年6月30日

アビダル、補強第3弾!

 

移籍金は1500万ユーロ、契約期間は4年。

達成は時間の問題となっていたエリック・アビダル獲得作戦が、無事完了です。メディカルチェックを全くの問題なくクリアしたフランス人ラテラルは昨日、ジョアン・ラポルタ&チキ・ベギリスタインによって、この夏3番目の補強選手としてプレゼンテーションを受け、正式にバルサの一員となりました。発表された背番号は、サビオラから受け継がれた22番。移籍金は1500万ユーロ、契約期間は4年間です。アビダルは身長185センチ、体重74キロと、これまでのバルサにはなかったタイプのラテラルであり、トーレ・ヤヤと共にチームにフィジカルパワーをもたらしてくれることでしょう。スペクタクルに攻め、パワフルに守る。07/08型バルサ、いよいよ完成間近。残るはもっとも困難なオペレーションである、左セントラルの獲得です。

 

◇怪我とは無縁の、頑強なフィジカル

恥ずかしながら、実際にエリック・アビダルのプレーは見たことはありません。そんなバルセロニスタ諸氏も多いことと思います。しかしメディアから伝えられるプロフィールによれば、この男、かなり楽しみな逸材であるようです。補強確定前後のこの手の情報は、たいていの場合は期待の意味も込め、多少誇張して伝えられます。クリスタンバルもクアレスマもジェオバンニも、近い例ではバン・ボメルやエスケーロ、グジョンセンといったところも、バルサにさん然と輝く未来をもたらしてくれそうな気にさせてくれたものです(なんといいますか、“小粒感”というものは拭えませんでしたが)。しかしトーレ・ヤヤも含め、今回のアビダルにも共通して言えることは、彼らがスケールのでっかいことをやってくれそうな雰囲気を持っているということです。器のでかさとでも、いいますか。そんなオーラがあります。

エリックを一目見て得られる印象は、「いかにもフィジカルが強そうだ」といったもの。実際、もうすぐ28歳になろうというこのフランス人は、ドクターたちもビックリのフィジカルを備えていました。メディカルチェック終了後、トップチームドクターのリカルド・プルーナは「徹底的な検査を行いましたが、筋肉の怪我は何ひとつ見つかりませんでした。彼は非常に頑強な身体を持ち、多少の身体的なダメージがあってもプレーが出来るタイプの選手です」とフィジカルの強さに太鼓判。この6年間で筋肉系の怪我を一切したことがないということからも(マヂで!?)、その丈夫さが分かるというものです。キャリアの中でも故障はほとんどなく、主だったものは1年半前の足指の骨折のみ(メッシと同じもの)。これも現在は、完治して問題ありません。トーレ・ヤヤ、そしてアビダル。彼らの加入により、バルサの“当たり強さ”は格段にレベルアップしています。

しかし怪我に負けない強さがあって、多少のダメージなら屁ともせず、シーズンのほとんどすべての公式戦でプレーできる・・・どこかで聞いた話しだと思えば、それはカルラス・プジョル!普通に考えるならば、左ラテラルはシーズンを通して計算の立つようになったわけで、ライカーにとってはこの上なくありがたいことでしょう。走りまくれ、エリック!

 

◇「適応は、問題ない」

「ボンジュール、みなさん」。メディカルチェックと契約書へのサインを済ませ、メディア向けプレゼンテーションに登場したアビダルはまず、このように会見を始めています。長くヤキモキさせられた契約交渉がようやく終了し、晴れてバルサのシャツに実を通すことが出来るようになった喜びで、実にホッとした様子を見せていた左ラテラル。そして「今日は僕にとって、最高の一日やね。交渉の最中は楽やなかったけど、最終的には僕の常々からの目標やったバルセロナへ入ることが出来た。今は一日も早くクラブや街に適応したいし、新しいチームでリーガだけやなくて、あらゆるタイトルを勝ち取りたいってすごく燃えてるよ。ここにこうしていれることを、誇りに思う」と喜びを表現するアビダルです。

そしてこれまで力になってくれた人たちに感謝の言葉を送ると共に、これからのバルセロナ生活についても、夢いっぱいのエリックは次のように述べています。「僕はずっと、リーガ・エスパニョーラでプレーする方法を探してたんや。テレビでいつも見てたし、いつもあそこに行きたいって考えてた。これからはいくらか適応のための期間が必要やというのは知ってるけど、このリーガは僕のレベルにピッタリなところやと思ってるよ。適応は間違いなく大丈夫。リリアン(チュラム)からはクラブについていろいろ聞いてるし、アンリも来たっていうのは、僕にとってはかなり大きいね。彼と一緒にプレーできるのは、すごく誇らしいことや。彼ら二人がチームにいて、同じ言葉で話せるってことは、僕の順応をより早いものにしてくれると確信してるよ」。

 

◇チキのぶっちゃけトーク

さて、ティエリー・アンリに2400万ユーロ、トーレ・ヤヤに900万ユーロ、エリック・アビダルに1500万ユーロ。いつになく積極的な補強作戦を行っているバルサはここ一週間で、合計4800万ユーロ(約80億円)を太っ腹に注ぎ込んでまいりました。大人しめのピンポイント補強だけを行ってきたこの2シーズンとは、打って変ったこの積極性がラポルタやチキの決意を表しているわけですが、これには「カネを使いすぎでは?」という声が上がるのもまた事実。特にアンリはもうちょっと値切れたのでは?という批判です。それに補強はこれで終わったわけではなく、一線級の左セントラルの獲得が残されているわけですし。こういった批判の声に対し、スポーツディレクターのチキ・ベギリスタインは、次のように答えています。

「私たちは別に、補強投資額で新記録を狙っているわけやないよ。狙っているのは、タイトルや。バルサは、お金をタイトルと交換する。私たちが実績のあるクラックを獲得するのは、差し迫って結果を出す必要性があるからであり、私たちにテストを行っているような時間はない。なぜなら私たちは、毎年タイトルを求められているんやからね。そういった結果を出せる選手にはコストがかかるし、なおかつ私たちは、彼らにはベストな時期にきてもらいたいと思っている。私たちが破りたいのは、移籍金ではなくタイトルでの記録なんや」

よってバルサを去る多くの選手は全盛期を終えた選手であり、それが売るのをより難しくしているのだとチキは説明しています。かなりぶっちゃけましたね。言いたいことは分かりますが。また、これまでにないタイプのアビダルを獲得したことに関し、バルサの方針が変わったのかと問われ、チキはこう説明しています。「このポジションに求める特徴が変化したんやなくて、進化しただけなんや。時代によって求められることが違うから、4年前と同じというわけにはいかへん。私たちのチームには強力な前線があるし、同じように守備陣も強力にしたいんや。そうすることが、攻撃陣のタレントを最大限に生かせる方法やからね」。パワフルに守って、スペクタクルに攻めるわけですな。上手く機能すれば、最高のバルサが見れることでしょう。

 

◇まずは、素直に期待する

あとはクリスティアン・チブが4番目の補強となるのか、あるいはアンドラーデやガブリエル・ミリートといったところがやってくるのか、というところまで話は進んできました。この一週間というもの、次から次へと決まっていく補強ニュースに、まさに追われっぱなしといった感じ。クレイジーなリズムといってもいいでしょう。それは早く獲得オペレーションを終わらせ、次の放出オペレーションへ移りたいということでありましょうが、失意に満ちていたバルセロニスタに希望を提供し、さらに来季の捲土重来に向けて、クラブがかなり本気であることを示すという意味も含まれているのでしょう。意地でも次はリベンジを果たす、そんな気迫は伝わってきます。「お金をタイトルに換える」なんて言っちゃうくらいですし。

資金をつぎ込めばいいチームが出来るわけでもないというのは、これまでの歴史が証明してくれてるわけですが、最高のチームというのはファンの願いでもある。しかしそれには、毎日の練習に全力で取り組み、献身的な勝者たちの集いであるという条件がつきます。タイトルは金で買うものではなく、集まった選手が一丸となり、勝ち取るもの。これを忘れてしまうと、また悲劇は繰り返されることでしょう。

しかしこの正直ワクワクしてしまう一連の補強を見て、悲観的にばかり考えるのは勿体ない。批判は、結果が出てからで遅くありません。アンリが紆余曲折の末にバルサに訪れたことで、気が緩んでいた(ように見える)クラックたちが目を覚まし、競争力をアップさせてくれるはず。一年前なら爆弾となっていただけかもしれませんが、このタイミングでのアンリ加入は、きっと好影響をチームにもたらしてくれるでしょう。タイトルに飢えているトーレ・ヤヤや、バルサでの一旗上げてやろうと燃えるアビダルの加入もしかり。今季バルサが苦しんだ問題はこれらの補強によって解決され、世界を魅了するバルサがきっと来季は帰ってくるに違いない。バルサのサイクルは、まだ終わってなんかいません。まだまだここからが〜いいところ〜♪(byパフィー)であります。

 

 

 

 

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