マジョルカさん、頼みます。
他力本願も、この際仕方なし。
自力V奪還のまたとないチャンスを、自らの手によってマドリーへと送り返してしまったFCバルセロナ。それを痛烈に後悔したところで時すでに遅く、あとは6月17日、サンチャゴ・ベルナベウでの世紀の大どんでん返しに希望を託すしかなくなりました。そこで、せっかくのサラゴサの頑張りを無駄にしたバルサが、次に頼るのはマジョルカさんです。巨額の手当金を用意するという噂もちらほらと登場していますが、何よりも期待が持てそうなのは、マジョルキンたちがロマレダでのラモン・カルデロンのハシャギ様に対し、不快感を示しているところです。まだ自分たちとのゲームがあるのに、その喜び方はなんだ!彼らは誇りを傷つけられ、「見てろよ」と燃えています。マジョルカはベルナベウを苦手ともしていない。ひょっとすると、もうひと波乱あるかもしれません。
◇カルデロンの振舞いが、マジョルカに火をつけた
その瞬間に優勝が決まっていたのならともかく、まだ重要な最終節を残しているにもかかわらず、ラ・ロマレダのパルコにいたラモン・カルデロンを始めとする白組の役員たちは、試合終了と同時にまるでタイトルを決めたかのような素振りを見せていました。彼らの頭の中では、きっとそういう気分だったのでしょう。ただ、エスパニョールにもし同点弾を決められていなかったとしても、カンプノウのパルコでラポルタたちが同じようなことをしたかといえば、想像はつかない(ガスパーなら、やっていたでしょうが^^)。そういうことは、カメラの回ってないところでやればいいのです。それに過度な幸福感は、後に手痛いダメージにもなりかねません。やはりカルデロン一派は、行動を慎むべきでした。その行為は次の対戦相手であるマジョルカに、よりモチベーションを与えたのです。
リーガ最終節、マジョルカにとって3ポイントを獲得するかどうかは、特に重要ではありません。彼らは何の出場権も降格もかかっておらず、ただスポーツマンとしての勝利欲求だけがモチベーションでした。しかし白組さんの一連の行為によって、彼らの闘志は赤々と燃え上がります。マジョルキンたちのコメントからは、「俺たちを舐めるなよ」という気迫がプンプンと伝わってくるのです。ここで教訓。戦意高揚のための空騒ぎは、やりすぎにご注意。「傲慢だ」という印象を与えることは、不要な反発を招きやすく、あとで泣きを見るかもしれない。いつも高邁だといわれるメレンゲさんが、陥りそうな罠です。
ちなみに、カルデロン会長はちょっと“勘違い”をする人のようで、先日フレンチオープンでナダルが優勝した際、家族のためのパルコに招待されてもいないのにズカズカと入り込み、不評を買っています。許可なく家族席へ入っていけるその神経。ラ・ロマレダでの“ショー”の翌日のことですから、彼は根っから、そういう性格なんでしょう。
◇気合十分、マジョルキンたち
「ベルナベウで、僕がエトーになれたらサイコーやろうね。彼が偉大な選手やってことは誰もが知っているけど、彼のあとに続けるようにやってみようと思ってるよ。僕のゴールでバルサの優勝をサポートできれば、それ以上に素晴らしいことなんてないし、そのために100%の力を出し尽くすつもりや。そこは期待してて欲しいね」。この力強いコメントは、現在バルサからマジョルカにレンタル中のマキシ・ロペスによるものです。バルサ時代はあまり出場の機会に恵まれませんでしたが、今でもその言葉からヒシヒシと感じるバルサ愛。エトーになれるかどうかは別として、期待はさせていただきましょう。ちなみにゴールを決めたなら、リーベル時代にやっていたニワトリ・パフォーマンスをやってみたいのだそうです。
マキシがベルナベウを跳ねるニワトリになれることを心から願っているのは、バルサでおよそ2年を共に過ごしたリオネル・メッシです。元チームメイトであり同国人のコメントを聞き、メッシはこう言います。「そうなるとええよね。彼には頑張ってほしいし、マジョルカがええゲームをやって、マドリーに勝たせんかってくれたらと願ってるよ。でもその前に、僕らが自分たちの試合に勝たなあかんのやけど。僕らが逆転するのは、すごく、すごく難しいってことは知ってるよ。でも僕はマジョルカがビックリすることをやってくれると信じてるよ」。
また、マジョルカのもう一人の元バルセロニスタ、フェルナンド・ナバーロもまた、「リーガを誰に勝ってほしいかといえば、間違いなくバルサ。僕は13年間、あそこにいたんやからね。3年無冠のマドリーとベルナベウに戦いに行くってのは楽しいことやし、僕らは勝ちに行くよ」と気合十分。その他にも、ジョナス・グティエレスは「目の前で優勝を祝ってもらいたくはない」と語り、アランゴは「マドリーのやってることが、正しいとは思えへんよ。タイトルが決まる前から、勝利の歌は歌うべきやない。僕らはセビージャを相手に、何をやれるかを証明した。その僕らと、彼らは戦うんや。マドリーは何年か前、コパの決勝でデポルにカーサでやられたことを思い出すべきやね」とモチベーションたっぷりです。
サラゴサの選手たちは、試合前の意気込みどおりに意地を見せてくれました。ニステルローイとその他仲間たちの執念の前に、目標にはあと一歩及びませんでしたが、寸前まで白組を追い詰めてくれました。それに応えられなかったのは、ひとえにバルサの責任。「勝負は下駄を履くまで分からない。何が起きるか、楽しみにしていようやないか」というグレゴリオ・マンサーノ監督の言葉、マジョルキンたちの言葉を信じ、彼らがマドリーからポイントを奪ってくれた際、今度こそその頑張りを活かさせてもらわねばなりません。よそ様に頼ってばかりで、正直肩身は狭いのですが。。。
◇スーパー報奨金?
というわけでマドリーの傲慢さによって、マジョルカは怒りのモチベーションをグイッと上げているわけですが、ここでもうひとつ、彼らのやる気をアップさせてやろうという話が持ち上がってきています。それはもし彼らがベルナベウからポイントを持ち帰ってくれた場合、バルサから太っ腹な報奨金を出すことによって、いい仕事をした彼らにより楽しいバケーションを送ってもらおうという話です。もちろんこれは、あくまでも噂話の領域を出るものではありません。バルサは当然ながら、「クラブはそのような行為は行わない」と発表しています。なのでそれを信じるとして、仮定の話で楽しんでしまおうというのも、ファンの盛り上がり方としては悪くない。ここはちょっとばかり、噂話に乗っかってみましょう。
メディアに流れている噂話によりますと、バルサがマジョルカに対して用意しているといわれる報奨金は、一人につき3万ユーロ(約500万円)。これは2つのパーツに分かれていて、まずマジョルカがマドリーに勝てば18,000ユーロ、さらにそれによってバルサがリーガタイトルを獲得することになれば12,000ユーロが追加されるのだとか。そしてこの報奨金はいわゆるオフィシャルなものではありませんので“領収書”の類は存在もせず、税金がかかることもありません。いずれにせよ、バケーションをより楽しいものとするには、十分な臨時収入となるでしょう。
この手の話はその性質上、選手たちが積極的に絡んでくるタイプのものではありません。たいていの場合は、「もしもらえるのなら、大歓迎」とか、「存在するという話は聞いたことがあるけど・・・」といった類のもの。ゆえにリオネル・メッシの発言は、いろんな意味で異色です。とあるスポンサーのプレゼンで報奨金について質問を受けたアルヘンティーノは特にためらうことなく、次のように言ってのけました。「僕の立場なら、報奨金は用意するやろうね。このテーマについては巷でよく話題になってるし、賛否両論はあるけど、もし質問を受けるのなら、自分の考えを言うだけのことや」。メッシって、こんなキャラやったかな。まあ、彼も“アルゼンチン人”だということで納得しますか(悪意はないです)。子供たちのアイドルの言うことではないかもしれませんが、正論だけを言われるより、面白いのは事実ですし。
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