愉しみましょう。
苦しんだほうが、喜びも大きい。
ここまで行われてきたリーガ33節において、バルサは実に24節にわたり、順位表の最上段をキープしてきました。セビージャに抜かれることはあったものの、06/07のリーガは(ヘロヘロながらも)バルサがリードしてきたことに間違いはありません。そして残り5節となり、背後にはピタリとマドリーの白い影。執念の粘りによって、彼らはバルサから栄光の座を奪い取ろうと気勢を上げているところです。“最悪のシナリオ”のことを考えると、たしかに一抹の不安感を覚えてしまうことを否定は出来ない。しかしこういうヒリヒリした状況になったからこそ、ポジティブに思考し、自信をもってカンペオンの誇りを示さなければなりません。チームもファンもクラブも一体となり、緊張感を満喫しちゃうのです。
◇最終節の優勝が、最高に盛り上がる
せっかくここまで手にしてきたものを、土壇場になって持っていかれるのではないかという恐怖感。先頭を走る者はその失う怖さゆえに身体が硬くなり、追う者は目の前にぶら下がった獲物だけを見て突っ走ることで“前向き”になる。それが追撃者が精神的に有利であるという考え方ではありますが、その追っ手が絶対に負けたくない相手であるほど、先頭を行く者の気合だって入るというものです。バルサは今季、どうにかこうにかではあるもののリーガを24/33節に渡ってリードし、ここまでやってきました。その苦労を、最後にきて“崩壊していたはずの”チームに持っていかれるわけにはいきません。ドリームチーム時代には、最終節でマドリーに逆転優勝するという偉業を2度も達成したバルサですが、その逆は絶対にイヤ。最終節までもつれ込むのはいいとして、最後に笑うのは(きっと)こちらです。
昨年、一昨年のように、いわゆる“普通”のパフォーマンスを行えていたならば、この時点で優勝トロフィーはバルサのものとなっていたでしょう。しかし精神的には多少ハードになるものの、最高に盛り上がるのは最終節での優勝決定であり、さらに試合終了間際であったりしたなら、脳ミソがぶっ飛んじゃうくらいの興奮モノです。しかも2位のチームがレアル・マドリーであったなら、それ以上のことはありません。勝利の味は、2倍増し、3倍増しになります。そして決して自ら望んでそうなったわけではないものの、我らがバルサはそのシナリオを実現できる状況にいるわけです。これはもう、思い切って“幸運だ”と思っちゃうくらいがいい。バルセロニスタは何故か悲観的になってしまう傾向にありますが、開き直って愉しむのがよさそうです。
◇バルサ妨害キャンペーンを、エネルギー変換
その点に関しては、マドリディスタはクレの一歩先を行っているようで、現地首都系メディアを覗いて見るかぎりでは、白組は全てを手に入れ、バルサは全てを失ったかのような錯覚さえ覚えます。地元バルセロニスタからすれば、全国放送のスポーツ番組などは極めてイライラを募らせてくれる内容なのでしょう。しかしこれを好意的に受け止めるならば、この何の喜びもなかった4年間を経てマドリディスタは、ようやく魂を燃え上がらせる瞬間を手にしたということであり、目一杯いまを愉しんでいるといえます。愉しみながら、“ついでに”バルサにダメージを与えるべく、情報工作も行っちゃっている。マドリーこそが最高に波に乗っているチームであり、バルサはもはや溺れかけだ・・・と心理に刷り込むことにより、そういう方向へ本当に進んでいけば言うことなしといったところでしょうか。
バルサの選手たちはそういった催眠術キャンペーンにどう対処するべきかを分かっていますし、ライカーが彼らを正しく道案内してもくれるはず。だからマドリメディアが騒ごうと、心配する必要はありません。全ては彼らが作り出した、“幻想”なんですから。しかしせっかくなので、バルサはこのキャンペーンを有効活用させてもらうのがいいでしょう。騒々しく騒ぎ立て、すでに自分たちが勝利したかのように宣伝する彼らの勢いにやられることなく、それを逆に燃料としてエンジンを激しく回転させる。セビージャにタイトルを奪われるのと、マドリーにやられるのはまったく意味が違います。ならばその脅威を、エネルギーに変換するしかありません。このレースに勝った先には、天国のバケーションが待っています。逆に、負ければ地獄。こんなタイトロープ・ダンスはめったに味わえるものではないですしね。集中!そして団結!いい意味で楽観的にいきましょうぞ。
◇カンプノウ満員作戦
バルサに残された最後のリーガ5試合のうち、カンプノウにて行われるのは3試合。この3つは100%絶対必勝であり、そのためにはバルセロニスタの熱い応援は不可欠となってきます。カンプノウには、可能なかぎり満員となってもらうのがいい。そこでFCバルセロナはベティス戦、ヘタフェ戦、エスパニョール戦を最大の観客動員へと導くため、ソシオへの呼びかけを開始しています。
ご存知の方も多いと思いますが、カンプノウの10万近いシートの大半は、年間指定席所有ソシオのために確保されています。一般販売されるのは、まずはその年間シートではない部分。しかし実際にカンプノウへ足を運べないソシオは毎試合いますし、となるとシートは無駄に空席となってしまいます。そこであらかじめクラブに欠席の旨を伝達しておけば、その席を一般客に譲り、なおかつソシオにもシート代の変換があるという“フリーシート制度”というのをバルサは導入しているのです。需要の高いゲームであるほどに、この制度を生かすことでカンプノウは満員に近くなる。そこで年間指定席所有ソシオに対し、協力を求めることになります。
クラブは昨日、ベティス戦の一般前売り券を販売し、8,626枚が即日完売しました。バルセロニスタはこの終盤のメレンゲとの争いに気合が入っていて、フリーシート制度によって空いた座席を売り出せば、確実にさばくことが可能な状況です。昨シーズン、終盤のカンプノウの観客動員数は7万人ほどでした。つまりは2万席以上が空白となっていたわけで、年間シート所有ソシオの協力があれば、もっと満員に近づけていたかもしれません。なので今季は同じようなことにならぬよう、クラブはソシオ諸氏に対し、フリーシート制度の活用を訴えを強化しているわけです。まずはベティス戦を8万人以上の観客で埋めるのが目標だとか。現地観戦の予定がある人は、この追加前売り券に要チェックですよ!
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