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2007年4月10日

ミリート兄弟etc。

 

上手くいかないと、補強トークが盛んになる。

ラ・ロマレダでバルサが残したあまりにも貧相なイメージは、クレに大きな衝撃を与えました。そして登場してくる意見は「このままだとリーガ優勝もおぼつかないから、ここを改善すべき」というものと、「今季の弱点は、こう補強せよ!」といったもの。いずれも、クライシスムードが通常より若干加味されます。改善ポイントに関する話題は昨日のこのコーナーにて取り上げましたので、今回は残るもうひとつ、補強ネタに視線を移してみましょう。“クライシス春の陣”を受けてカタランメディアを賑わせているのは、おなじみランパーとミリート兄弟です。

 

◇ランパー、再び

チェルシーのユーティリティ・セントロカンピスタ、フランク・ランパーについては特に説明する必要はないでしょう。クラブと上手くいっていないという報道が盛んになされてきた彼ですが、昨日も再びイングランドメディアにて「来季は移籍確実」というニュースが駆け巡りました。契約延長を目指して、幾度となく繰り返されてきた交渉も実を結ばず。ついにランパーはチェルシー退団を心に決め、新たなる就職先探しを開始。複数のオファーが届いている(といわれる)彼ですが、やはり意中のクラブは憧れのバルサであり、無言のラブコールを発信中+バルサも「そういうことなら」と獲得を検討しているというのが、このたびの大まかな流れです。これといって特に劇的な状況変化があったわけでもなく、これまで語られてきたものと大体は同じです。

ランパー獲得のメリットは、彼が“ゴールを決められるセントロカンピスタ”だというところにあります。この4シーズンはいずれも10ゴール以上を決めていて、この得点力はたしかに魅力的。ミドルレンジからのシュートは、バルサではデコが時折見せるだけであり、攻撃のオプションとしては是非とも欲しい武器のひとつです。そして“モウリーニョ・フットボルの象徴”でもある彼は戦術理解力と規律にも優れ、テクニックも高い。それになんといってもカタラン人を妻にもつ熱血クレであり、誠実なキャラクターによってファン受けもいいでしょう。“外れ”はきわめて考えにくい。普通であれば、進んで獲得すべきプレーヤーです。

ただし、これはもうきっと何万回と語られていることですが、バルサの中盤には人材があふれているという現実。バルサカンテラが誇る傑作であるチャビやイニエスタ、“チーム親分”であるデコとポジションが重なるというのは難しすぎます。いまでも中盤の構成にちょっとした“迷い”があるライカーですので、ランパーまで来ると変になってしまうかもしれません。彼がピボッテだったら、話は早いんですけれども。いずれにせよ、ランパーはバルサの考えを知ってから、他クラブのオファーに返事を出すということのようです。

 

◇優先順位高し、ミリート兄弟

現時点のバルサにとって、より優先順位の高いとされる補強、それはサラゴサのディエゴ&ガブリエルによるミリート兄弟です。次の対戦チームの選手が、ファンの関心を引くために“補強候補”としてメディアに取り上げられることはよくありますが、サラゴサ戦にてミリート兄弟はあらためて、彼らの価値をバルサテクニコの前で証明して見せました。バルサカンテラ出身のジェラール・ピケと共にクラックたちを完封して見せたガブリエル、そして値千金のゴールを決めたディエゴ。この活躍により、バルサテクニコの“やる気”が俄然ヒートアップしていたとしても不思議ではありません。

本日付のスポルト紙によりますと、バルサが狙うのはズバリ、兄弟のダブル獲得。組まれた予算は、3000万ユーロ(約45億円)だそうです。しかし言うまでもなく、このミッションは困難を極めるでしょう。障害その1:ミリート兄弟はサラゴサで満足している。障害その2:ビクトール・フェルナンデス監督は兄弟を高く信頼している。障害その3:サラゴサはクラブ初となるチャンピオンズ出場の可能性が高い。特にこの3番目が厄介で、アイマールやダレッサンドロ、ディオゴといったところを補強し、来季もさらにプロジェクトを進めていこうとするサラゴサが、みすみす超主力級の2人を手放すはずはありません。

しかしこの3000万ユーロという額が、推定2800万ユーロの負債を抱えるサラゴサにとって魅力的なのも事実。上手く活用すれば、ミリート兄弟を放出しても余りある補強を行うことだって可能でしょう。ミリート兄弟はバルサに来ることで、サラゴサでは獲得困難なタイトルをコレクションに加えることが可能となり、バルサは彼ら2人の能力だけでなく、ハングリー精神によってチームを活性化させることも出来る。誰もが得をする、WIN-WINな取引であると考えられます。不満を感じる者があるならば、エトーの“控え”となるディエゴでしょうか。あとはサラゴサが、もっと吹っかけてくる確率が高いというところです。

 

◇ハンパな補強はもう必要ない

03/04シーズンから始まったライカー・バルサのサイクルはまだ完全に終焉したわけではないとはいえ、07/08シーズンのチームには血の入れ替えが必要であるということに異論を唱える人は多くはないでしょう。大改革は要りませんが、一部サイクルの終了した選手の刷新は不可欠。ひとつの時代を築いてくれた選手に感謝をしつつ、新陳代謝は促さねばなりません。ガラクティコの二の舞は、避けねばならないのです。幸か不幸か、不安定なシーズンを過ごすことによって、バルサは数々の弱点を露呈してきました。この夏は、それらを補うための期間となります。ドブレッテを達成しようが、この動きに変化はないでしょう。テクニコはすでに複数ポジションの補強があることを明言していますし、それらはかなり“本気レベル”の選手たちとなるはずです。

ハンパな補強は意味がありません。残念な結果に終わってしまったマキシやアルベルティーニ、そして残念な結果で終わってしまいそうなグジョンセンやチュラムといった選手たち。複雑な要素が絡み合うとはいえ、結果を残せなかった彼らのような補強は、もう繰り返してはならない。結果的に繰り返してしまうとしても、そうならないような獲得をしなければならないのです。実績と経験があり、先発として疑いなく活躍してくれるレベルのプレーヤー。その点、ミリート兄弟なら、成功となる可能性はかなり大きい。鉄板といってもいいでしょう。ディオゴはバルサ戦でいいプレーをしていましたが、やや微妙。ダニエル・アルベスならば文句はありません。しかしこの厳しいミッションを、やってくれるかなぁ、チキは。

 

 

 

 

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