決戦まであと1日。
今日の朝、リバポーへむけて出発。
生か死か。負けたらそこで、タイトルとはさようならとなる大一番。敵地アンフィールドでの、チャンピオンズ生き残りをかけた一大決戦がいよいよ、明日に迫ってまいりました。第1戦を1-2で落としているバルサは、0-2あるいは1-3といったスコアでの勝利が絶対条件です。たしかにそれは簡単なミッションではありませんが、不可能でもありません。今はただ、自分たちの勝利を信じて全力で事を為すのみ。諦めた時点で、夢は終わってしまいます。"予行演習"となるサラゴサ戦では、上々の結果を残したバルサ。アンダルシア方面であった嫌なことはさっさと忘れて、この逆境を楽しんじゃいましょうぞ。
◇ゴチャゴチャ考えず、バルサ流で
土曜日、サンチェス・ピスファンでバルサは手痛い負けを喫してしまいました。この結果はどう捉えるか。悲観的な人は「流れが悪くなった、やばい」と考えるでしょうし、楽観的な人は「逆にいいタイミングでの敗戦だった」というふうに考えるでしょう。どちらが正しいわけでもないですし、間違ってるわけじゃない。しかしチーム内やライカーといったところも「あれでモチベーションは上昇している」と声を揃えていることですし、それを信じて力のかぎり応援の"念波"をイングランド方面に向けて送る。それが、アンフィールドまでは行けないファンに出来る唯一の方法です。イングランド人のドデカイ声援に負けないくらいのエネルギーが、選手たちに届くと信じて。
これから待ち受けているミッションの難しさは、選手たち自身がイヤというほど承知しています。サンチェス・ピスファンもすごかったですが、アンフィールドの圧力釜っぷりもかなりのもの。圧倒的な応援は、バルサにとって相当な圧力となるでしょう。しかしそれは同時に、リバポーにとってもプレッシャーになるかもしれない。サラゴサがそうだったように、"普通にやれば勝てる"と思っているチームが先手を取られたとき、焦りと動揺がリズムを見失わせます。後がなく、失うものもないバルサとしては、あれこれ考えず思いっきりぶつかっていくだけ。むしろその方が分かり易く、いい結果を生みそうです。変に計算すると、バルサはロクなことないです。
ただし無鉄砲に攻めればいいというものでもなく、失点には要注意。そのためには絶対、守備的なエラーは許されません。かつてのスタンフォード・ブリッジやカンプノウでの第1戦のようなエラーをしていては、自ずと結果も決まってしまいます。ハイレベルなゲームは、ほんの些細やところで勝敗が分かれます。防ぐべきシュートは防ぎ、決めるべきシュートは決める。エリア近くでは、集中力を切らさない。それさえ出来れば、このバルサなら必ず勝てます。ヨーロッパ最強に輝いた、自分たちのスタイルを信じることです。
◇ライカーが強調、"失うものはない"
フランク・ライカーは明日のリバポー戦で、バルサ通産200試合を達成します。その記録を上回っているのはクライフ(430)、ミケルス(264)、バン・ガール(200)だけといいますから、立派なものです。内訳は121勝42分36敗、得点380、失点172。勝率6割、得点率1.9という数字も、まずまずご立派ですね(スポルト紙調べ)。そしてバルサの長寿監督がいずれもオランダ人というのも面白い事実ですが、ミケルスの記録は来季にも抜けそうなライカーがスポルト紙の独占インタビューにて、興味深いコメントをいくつか残していますので、それを拾って紹介しておきます。まずは、明日の試合の臨み方についてです。
「特別な試合やね。冷静に考えれば、私たちが非常に困難な状況におかれていることは分かるし、その意味では、私たちには失うものはないんや。私たちは本拠地で失敗をしたわけで、それはプレッシャーを取り除くためには良かったんやと解釈していかんとね。カーサで敗れている私たちに失うものはないし、地元ファンの前でプレーをする彼らのほうが、今回はプレッシャーに包まれてると思う。私たちにはプレッシャーはないね」
サラゴサ戦の前日にもライカーは同様のことを語っており、事実本来のプレーができなかったのはサラゴサでした。しかしバルサとて、これからの90分にシーズンの多くが懸かっている。それはプレッシャーにならないのかという問いにライカーは、「私たちはいつも仕事を達成することだけを考えている。だからチームのメンタリティに変化はない」と説明。逆にリバポーは「ファンを含め、誰もが彼らの勝ち抜けを予想していて、それがプレッシャーになる」のだそうです。また、この試合は攻撃哲学あるのみ、とも監督は語ります。
「そう、私たちは攻撃をせなあかんね。ただし、私たちが攻めなあかんのは間違いのないことなんやけど、それには"知的に"という条件がつく。それに私は、バルサにはリバポーを驚かせるだけの能力があると信じているんやけど、それと同時に、リバポーは十分なアドバンテージを得たことによって、彼らのスタイルを貫くことも可能になってるね。後ろで引いて守って、カウンターというやり方や。それゆえに難しい試合になるやろうけど、プレッシャーは彼らにある。私たちには失うものはないんや」
そのインタビューの中で、ライカーはしきりに"失うものはない"というフレーズを繰り返しています。しかし負ければチャンピオンズのタイトルを失うわけで、それはどうなのかという質問に対しては、「言葉の解釈の仕方次第」と説明しています。ライカー曰く、「プレッシャー除去法のひとつ」だそうで、思い切って攻めることによって先手を取ることができれば、リバポーは精神的にしんどくなるとのこと。これは相手チームに対するメッセージでもあるんでしょう。
そして最後に、現状には決して満足していないというライカーの言葉をどうぞ。「監督はしばし結果に影響を受けるものやし、このところの私たちは負けることが多くなってて、それによってリーガを楽に展開するチャンスを失ってるわけやから、この時点では満足感を得ることはできへんよ。バルサ生活全体としては、満足はしているけどね。セビージャでの経験は、きっと私たちに役立ってくれると思う。ファンの熱気や雰囲気など、リバポー戦とセビージャ戦は似ているところが多いし、勝利のためにすべてを出してくるという相手チームのメンタリティも共通してる。それゆえに、土曜日の敗戦は私たちに役立ってくれるよ」。そうであってくれることを、いつも以上に切実に願います。試合後、ライカーや選手たちから「満足」という単語がゴロゴロでてきますように。
リバポー戦召集メンバー:
バルデス、ジョルケラ、プジョル、マルケス、ウラゲール、チュラム、ザンブロッタ、シルビーニョ、チャビ、エヂミルソン、デコ、イニエスタ、ジュリ、メッシ、ロナウジーニョ、エトー、グジョンセン、サビオラ、以上18名
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