Liga Española
jornada 14

あと一歩でこぼれ落ちた勝利。
決定機で決めないとこうなる例。

FC Barcelona Real Madrid
1 1
3 de Diciembre - Sab 16:15 h
Camp Nou
: 98,485
Goles
Luis Suárez (53)  
  Sergio Ramos (90)
Titular
Ter Stegen【6】 Keylor Navas
Sergi Roberto【5】 Carvajal
Piqué【6】 Varane
Mascherano【6】 Sergio Ramos
Jordi Alba【6】 Marcelo
Busquets【7】 Kovacic
Rakitic【6】 Modric
André Gomes【5】 Lucas Vázquez
Messi【6】 Isco
Suárez【6】 Cristiano Ronaldo
Neymar【6】 Benzema
Cambios
Rakitic→ Iniesta【8】(59) Isco→Casemiro (66)
André Gomes→ Arda【4】(77) Benzema→ Asensio (77)
Neymar→ Denis Suárez 【sc】(87) Kovacic→ Mariano (86)
Entrenadores
Luis Enrique 【5】 Zinedine Zidane
Arbitro
Clos Gómez (aragones)
Tarjetas
Neymar (28) Isco (13)
Luis Suárez (75) Carvajal (80)
Busquets (83)  
Mascherano (89)  
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
1 3 4 Tarjetas Amarillas 2 1 1
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
4 6 10 Tiros a puerta 12 5 7
1 4 5 Ocasiones de Gol 4 2 2
3 2 5 Corners 7 4 3
1 0 1 Fueras de juegos 2 1 1
12 9 21 Faltas 14 9 5
348 363 711 pases 562 275 287
52%   51% Posesion del Balon 49%   48%
Formacion

マティエウが負傷欠場。マシップ、ラフィーニャ、アレイシが監督判断で招集外。デニス、アルダ、イニエスタ、シレセン、アルカセル、ディニェ、ウンティティがベンチスタート。

ルイス・エンリケがビッグマッチで起用するいつものメンバー。ただし先発が予想された怪我明けのイニエスタはベンチに温存され、左インテリオールにはアンドレ・ゴメスが選ばれた。ゴメスは攻撃では存在感を出せなかったが、よく走り守備で貢献。

イニエスタは後半14分、こちらもよく走っていたラキティッチと交代で登場。ゴメスが右へと移動した。ドンが入ることでバルサは一気にバルサらしくなった。2人目の交代は、お疲れのゴメスに代えてアルダ(持ち味出ず)。最後はネイマールを下げてデニスを入れた。

Titular Final
先発時 終了時
Goles
Luis Suárez (53)  
  Sergio Ramos (90)
Reporte

FCバルセロナが勝利目前にして、勝点2を取り逃した。首位レアル・マドリーをカンプノウに迎えてのエル・クラシコは、両チームがセットプレーから1点ずつ決め合ってのエンパテ(1-1)。バルセロナは53分にルイス・スアレスのヘッドによって先制、イニエスタ登場後はプレーを支配していたが、終盤にコントロールを失うと、追加タイムのセルヒオ・ラモス弾によって同点に持ち込まれる痛恨の結末となった。試合を通せば妥当な結果とはいえ、勝つチャンスが割とあっただけに悔やまれる。バルサとマドリーの勝点差は6のまま変わらず。負け味の引き分け。失望には早いが、しばらくは尾を引きそうだ。

戦術的な前半

是が非でも勝利が求められたこのクラシコに、ルイス・エンリケが選択した先発11人は、やや予想外の顔ぶれだった。怪我から回復し、先発が予想(期待)されたアンドレス・イニエスタサムエル・ウンティティがベンチスタートとなり、左インテリオールにはアンドレ・ゴメスが起用されたのだ。ゴメスに対するルーチョの期待の高さが伝わる。前半は手堅く乗り切り、後半に勝負を賭ける采配に思えた。

試合は両チームが激しくプレッシングをかけ合う、戦術的な展開で始まった。バルサはここ最近の冴えない動きがウソのように、マドリーのボールへと圧力。相手の好きにさせないという目的は果たせていたが、いざこちらが攻めるとなると、ネイマールメッシが上手く封じられており、好機はほとんど作り出せなかった。

焦る必要のないジダンマドリーは、バルサのあまり怖くない攻撃を集中して守りつつ(モドリッチが存在感)、折を見てマルセロルカス・バスケスが弱点であるセルジ・ロベルトのサイドを突いていった。ここを懸命にカバーしていたのが、スーペル黒子のイバン・ラキティッチブスケツも守備にゲーム作りにと忙しかった。アンドレ・ゴメスはよく走って守備面で貢献していたが、攻撃ではまだまだ前へ向かえない。

バルサが単発の攻撃しか繰り出せず、シュートもほとんど打てないなかで、前半終盤に好機を連続させたのはマドリーだった。37分のクリスティアノのドリブル侵入からのシュートは、テル・ステーゲンがきっちりブロック。43分のベンゼマの崩しは、イスコへとボールが渡る直前にピケが辛うじてCKに逃れている。

スアレスのヘディングで先制

選手たちはよく頑張っているけれど、クレを満足させるような爽快感の無かった前半のバルセロナ。ファンの期待は、アンドレス・イニエスタに出来るだけ早く登場してほしい、その一点に集まっていた。後半5分頃、ルイス・エンリケドンにアップを命ずると、スタンドとテレビ前に高揚感が生まれた。

バルセロニスタを明るくさせる出来事は、もう1つあった。イニエスタが6週間ぶりの試合復帰を果たす6分前、ネイマールによるエリア左横からのフリーキックを、ルイス・スアレスが唐突に頭でねじ込んで見せたのだ。マドリー選手たちの間にするりと入り、勢いあるヘッド弾でケイロル・ナバスを破ったルイシート。試合展開に関係なく、セットプレーで点を奪えるのはありがたい。

イニエスタ登場でバルサ激変

そしてマドリーが心的ダメージを受けている状況での、イニエスタ登場。ドンアンドレスが入ることでバルセロナはバルセロナらしさを取り戻し、中盤でボールを効果的に持てるようになった。メッシの位置も高くなった。この影響力。バルサはやはり、イニエスタがいてこそだ。

イニエスタがピッチに入ってからの20分間は、ルーチョチームの時間帯だった。惜しむらくはここで手にした2つの決定機を、追加点へと結び付けられなかったことだ。フットボルではよくあることだが、1-0を2-0に出来ずに終盤までもつれ込むと、手痛い代償を支払う羽目になる。

1つめの決定機は68分、ネイマールのシュートだった。イニエスタからパスを受け、エリアへと入ったネイはフェイントでカルバハルをかわし、あとは無防備となったケイロル・ナバスを料理するだけ。しかし右角を狙った彼のシュートは枠を大きく外れてしまい、クレをのけぞらせた。

2つめは81分のメッシだ。マエストロ・イニエスタの長距離スルーパスを受けてライン裏へと抜け出したレオ・メッシが、この決定機を決められない。リプレイを見てみると、斜め後ろでフリーだったネイの方が可能性は高かったかもしれない。バルサは勝負を終わらせる好機を活かせず、試合は1-0のまま最終盤へと入っていった。

土壇場男セルヒオ・ラモス

ルーチョチームが拙かったのは、決定的な追加点を逃しただけでなく、ゲーム終盤のコントロールも出来ていなかったことだ。ルイス・エンリケは77分、疲労困ぱいしたアンドレ・ゴメスに代えてアルダ・トゥランを入れ、87分にはネイマールデニス・スアレスと交代させているのだが、ここでウンティティを送り込む選択肢もあっただろう。

ゲーム最後の数分間のバルサは、何度もマドリーに自陣への攻めを許していた。そして90分、アルダが与えた不必要なファールから、土壇場得点のスペシャリスト、セルヒオ・ラモスにヘッド弾を決められてしまうのだ。モドリッチのフリーキックに対し、白選手がラモス以外にも2人もフリーになっていたのも拙かった。

過去にアトレティコ・マドリーほか、幾つかのチームが土壇場のラモス弾にやられているのを目撃していたバルセロニスタだったが、自分たちのチームがいざその対象となると、きつい。92分にはセルジ・ロベルトの技あり頭バセリーナが決まるかに見えたが、ゴールライン上でカセミロがクリアして劇的決勝弾とはならず。試合はバルサにとっては負け味の、マドリーには勝ち味の1-1で終了した。

落ち込む結末だが、変に勝って問題点が覆い隠されるよりは課題がハッキリした、自分たちの進むべき道が確認された(アイデンティティを復活させる)と前向きに捉えることにする。イニエスタのほかに、溜めとコントロールをもたらせるセントロカンピスタを育てなければ。