Copa del Rey
final

マスチェ退場、スアレス負傷を乗り越え
延長戦を制して28度目のコパ優勝!

FC Barcelona Sevilla FC
2 0
22 de Mayo 2016 - Dom 21:30 h
Vicente Calderon
: 54,000
Goles
Jordi Alba (96)  
Neymar (120+2)  
Titular
Ter Stegen 【9】 Sergio Rico
Alves 【8】 Mariano
Pique 【9】 Carriço
Mascherano 【6】 Rami
Jordi Alba 【8】 Escudero
Busquets 【8】 Krychowiak
Rakitic 【7】 Iborra
Iniesta 【9】 Coke
Messi 【9】 Banega
Suarez 【6】 Vitolo
Neymar 【8】 Gameiro
Cambios
Rakitic→ Mathieu【8】(46) Mariano→ Konoplyanka (79)
Suarez→ Rafinha【7】(56) Iborra→ Llorente (105)
Jordi Alba→ Sergi Roberto【6】(119)  
Entrenadores
Luis Enrique 【7】 Unai Emery
Arbitro
Del Cerro Grande (madrileño)
Tarjetas
Mascherano (36TR) Rami (72)
Jordi Alba (87) Vitolo (74)
Neymar (89) Banega (90+1TR)
Alves (89) Iborra (90+4)
Iniesta (89) Krychowiak (92)
  Konoplyanka (102)
  Escudero (103)
  Gameiro (113)
  Carriço (120)
  Carriço (120DA)
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a pr Total Total pr 2a 1a
0 4 0 4 Tarjetas Amarillas 8 5 3 0
1 0 0 1 Tarjetas Rojas 2 1 1 0
5 4 8 17 Tiros a puerta 14 3 7 4
1 0 5 6 Ocasiones de Gol 4 0 2 2
6 3 3 12 Corners 11 2 7 2
1 3 0 4 Fueras de juegos 3 1 0 2
4 5   11 Faltas 31 10 11 10
60% 48%   49% Posesion del Balon 51%   52% 40%
Formacion

負傷欠場なし。マシップ、ドグラス、バルトラ、アドリアーノ、ベルマーレンが監督判断でベンチ外。ブラボ、アルダ、ラフィーニャ、ムニール、セルジ・ロベルト、アレイシ、マティエウがベンチスタート。

いつもの鉄板イレブン。36分にマスチェラーノが一発レッドで退場となったため、前半の残り時間はブスケツがセントラルに回ることで凌いだ。後半開始と同時にラキティッチをベンチに下げ、マティエウが左セントラルへ。

さらに56分にはルイス・スアレスが負傷交代となり、ラフィーニャがピッチへ。メッシを1トップ、ネイマールが中盤に下りる4-4-1システムに変更された。最後の交代は終了間際、脚が限界のジョルディ・アルバに代えてセルジ・ロベルト。

Titular Final
先発 終了時
Goles
Jordi Alba (96)  
Neymar (120+2)  
Reporte

FCバルセロナがセビージャを2-0で下し、28回目となる国王杯優勝。先日制したリーガ・エスパニョーラと併せ、国内二冠を達成した(どちらも連覇)。前日会見でルイス・エンリケが予言していたとおり、試合は熱く激しい戦いとなった。バルサは前半でマスチェラーノが退場となり、後半すぐにスアレスが負傷するなど厳しい流れだったが、延長戦前半にジョルディ・アルバの得点で先制すると、終了間際にネイマールがダメ押し。全員一丸のフットボルで逆境を乗り越え、栄冠を手に入れた。一年の締めくくりに相応しい、すばらしい試合だった。

序盤はセビージャペース

ビセンテ・カルデロンにて開催された2016年のコパ決勝は、まずはセビージャの目論みどおりに進んでいった。戦術家ウナイ・エメリがバルサ対策としてチームに施した策は、2列のラインを連動させて守りを固め、ガメイロへのロングボールでピケマスチェラーノの背後を取ること。体格の良いイボーラもメディアプンタとして存在感を出していた。

そんなセビージャにバルセロナはゴールチャンスを作ることができず、前半は枠内シュートが0本。得点の匂いがしたのは8分の、イニエスタのパスを受けたルイス・スアレスのボレーシュートくらいだった。あとは30分のアルベスによる強力ミドルシュートと、43分のCKでのピケのヘディング弾あたりか。試合全体を通じ、イニエスタのドリブル&キープはすばらしいものがあった。

対するセビージャは17分に好機を作る。右サイドを深く破ったビトロの決定的センタリングをフリーだったコケが外してくれた場面だ。続くプレーでもピンチになりかけたバルサだったが、ここはエスクデロのクロスをテル・ステーゲンがキャッチし事なきを得ている。

マスチェラーノ退場

バルセロナは30分頃から幾分、主導権を得られるようになっていた。しかしフットボルはそう簡単に物事を進めさせてはくれない。ルーチョチームのこの夜の最初の試練は36分に起こった。GKセルヒオ・リコからのボールをイボーラが頭でつなぎ(ピケが競り負けた)、ガメイロテル・ステーゲンと1対1になろうかという場面でハビエル・マスチェラーノがカード覚悟のファール。これにデルセロ・グランデ主審は迷うことなく赤カードを提示し、マスチェは一発退場でピッチを去ることになったのだ。

バルセロナが一人少なくプレーする展開は少ない。この逆境をどう乗り切るか、ルイス・エンリケは難しい判断を求められた。前半は駒を動かすことなく、セルヒオ・ブスケツラキティッチの位置を下げることでどうにか対応。ルーチョはそして後半開始時にラキティッチをベンチに下げ、マティエウを送り出す処置を行った。攻守のバランスを取るラキティッチを代える采配には、正直不安も感じた。

第二の試練、スアレス負傷

さらに後半が始まってすぐ、バルセロナは第二の試練に見舞われる。メッシカリーソと頭をぶつけて倒れた直後、今度はボールをコントロールしようとしたルイス・スアレスが右太ももを痛めて交代。10人、しかもスアレス不在となったことで、バルセロニスタの多くは悲しい結末を予想した。

だがここから、バルサは気迫のこもったプレーで試練に立ち向かっていった。陣形はメッシを1トップとし、ネイマールがインテリオールに下がった4-4-1に変更。バルサが守り、セビージャが攻めるという通常とは逆パターンとなり、ボール支配率もエメリチームに譲ることになった。ただし、バルセロナの勝利を目指す気持ちは挫けてはいなかった。それが試合を熱くした。

バルサのピンチを救ったのは、選手たちの身体を張った守りだ。ジェラール・ピケセルヒオ・ブスケツジェレミー・マティエウらの全力での守りにより、バルセロナはぎりぎりのところでセビージャの得点を阻止。アンダルシアチームは徐々に攻め手を失い、逆にバルサは手応えを感じていった。

そして試合が延長戦へと入ろうかというアディショナルタイム、セビージャの数的優位は消滅する。メッシからのパスを受け、GKと1対1になりかけたネイマールを、バネガが後方からのタックルで倒して一発退場。ゲームのバランスはこれでバルサ寄りに傾いた。

まさかのジョルディ・アルバ

延長戦はバルセロナのペースで進んでいった。10人対10人となり、再び攻勢に転じたバルサ。エネルギー残量は両チームともに少なかったが、水曜日にヨーロッパリーグ決勝をプレーしていたセビージャの方が疲労度は高かっただろう。筋肉が悲鳴を上げたのは審判も同じ。デルセロ・グランデ主審(抗議のイエローを連発させたのは残念)は延長後半、太ももが攣ったかしばしの治療を受けている。

待ち焦がれた先制点は96分に生まれた。カウンターアタックによる攻めから、メッシが相手守備ライン裏へと完璧なボールを供給。ネイマールが相手DFを引き寄せたことでジョルディ・アルバがフリーとなり、さすがは元FWたるシュートをゴール右隅へと流し込んだのだった。アルバの今季初ゴールは、チームにタイトルをもたらす値千金弾となった。

リードを手にしたバルセロナは、延長戦の残り時間を危なげなく進めていった。104分にはピケのヘッドがネットを揺らすかに思えたが、セルヒオ・リコがキャッチして追加点ならず。118分のネイマールのヘッド弾もまた、GKによって阻止された。しかしバルサの11番は122分、奮闘に相応しい報酬を得る。勝負を決める2-0弾をアシストしたのは、再びメッシ先輩。2016年型メッシらしい、実に巧みなラストパスだった。

思いのほか苦しい、本当に厳しい試合となったが、チーム一丸となって逆境を乗り越えての勝利は、格別の喜びがある。バルサはこれで国内主要二冠を連覇する偉業を達成。いろいろあったシーズンに有終の美を飾った。