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Champions League
1/8, Vuelta

望めば、激しくいけるという試合。
メッシが違いを見せた。

FC Barcelona Manchester City
2 1
12 de Marzo - Mie 20:45 h
Camp Nou
: 85,957
Goles
Messi (67)  
  Kompany (89)
Alves (90+1)  
Titular
Valdes 【8】 Hart
Alves 【7】 Zabaleta
Pique 【6】 Kompany
Mascherano 【7】 Lescott
Alba 【8】 Kolarov
Busquets 【7】 Fernandinho
Xavi 【7】 Milner
Cesc 【7】 Silva
Iniesta 【8】 Yaya Toure
Neymar 【6】 Nasri
Messi 【8】 Aguero
Cambios
Neymar→ Alexis 【6】 (79) Agueros→ Dzeko (46)
Cesc→ Sergi Roberto 【6】 (86) Silva→ Negredo (72)
  Nasri→ Navas (74)
Entrenadores
Gerardo Martino 【6】 Manuel Pellegrini
Tarjetas
Cesc (53) Fernandinho (8)
  Kolarov (23)
  Zabaleta (29)
  Kompany (73)
  Zabaleta (78DA)
Arbitro
Stephane Lannoy (francia) 【4】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
0 1 1 Tarjetas Amarillas 5 2 3
0 0 0 Tarjetas Rojas 1 1 0
6 10 16 Tiros a puerta 9 6 3
3 6 9 Ocasiones de Gol 5 3 2
2 3 5 Corners 4 3 1
2 1 3 Fueras de juegos 2 1 1
5 3 8 Faltas 23 8 15
54%   56% Posesion del Balon 44%   46%
Formacion

ドスサントスとクエンカが負傷欠場。モントーヤ、プジョル、テージョ、アフェライ、オイエルがベンチ外。ペドロ、アレクシス、ピント、バルトラ、ソング、アドリアーノ、セルジ・ロベルトがベンチスタート。“ペケーニョス”らを4人揃えた先発メンバー。イニエスタはエストレーモと言うより中盤で、左サイドはアルバがたまに使う程度。

交代は終盤の2人のみ。ネイマールに代わってアレクシスが、セスクに代わってセルジ・ロベルトがピッチに立った。

Titular Final
先発 終了時
Goles
Messi (67)  
  Kompany (89)
Alves (90+1)  
Reporte

フットボルにおいてメンタルの影響は大きいなと改めて感じさせる試合。イダとブエルタの180分間を通じてマンチェスター・シティを上回ったFCバルセロナが、チャンピオンズ1/4ファイナルへと駒を進めた。全体として良い出来だったなかで特に輝きを放ったのは、チャンピオンズ1/8ブエルタでは毎回活躍をしているというジンクスを守ったレオ・メッシ。チームに毎回このプレーをする安定感があったなら、状況は全く違っていただろうに。なにはともあれ、まだ“生きている”ことは示せたバルサだ。

熱いプレーでゲームをコントロール

アノエタで揺らぎ、ホセ・ソリージャで泥まみれになったイメージを元に戻すこと。ただ1/4ファイナルへと勝ち進むだけでなく、バルサ健在のメッセージを発することが、このシティ戦でのタタチームには求められた課題だった。そのためにマルティーノ監督が用意したのは、0-2で先勝したエティハドでのイダとほぼ同じ、ポゼッション重視のイレブン。前回との違いは、右エストレーモがアレクシスではなくネイマールだった点だけだ。

監督の目論見どおり、バルサは試合開始からゲームをコントロールする。チャビ、イニエスタ、セスク、メッシ、ブスケツらが連動し、小気味よくボールを展開。数字上の支配率は5割強だったが、印象としてはもう少し高く感じられた。プレッシングにも熱さがあり、こういう風なのをいつもしてほしいと思う。

勝利のためには最低3点の必要なマンチェスター・シティが、リスク承知で前に出ざるを得なかった状況もバルサには有利に働いた。プレーに集中し、動きも良かったホームチームは、そんなアウェイチームの前進をひらりとかわしては好機を演出。ペナルティの笛が鳴っておかしくないレスコットによるメッシへのファールが見逃され(8分)、ジョルディ・アルバがオフサイドだったとの判定でネイマールのゴールが無効にされなければ(18分)、バルサは早々に勝負を終わらせていたところだ。

ペジェグリーニ(ベンチ入り禁止でスタンド観戦)チームはまた、ファールが非常に多かった。イニエスタなどは反則でなければ止められず、彼らは前半だけで15のファールを犯している。

両チームに得点機

ゲームは概ねバルセロナがコントロールをしていたが、シティが前に出ていたことで、所々で打ち合いになる局面もあった。前半におけるマンチェスターの主なチャンスは2回。気がつけば左サイドを突破され、幸いシュートが枠を逸れてくれたミルナーのシュート(17分)と、トゥレ・ヤヤによるオシャレな縦パスをエリア内のシルバが落とし、バルデスがキャッチしたナスリのシュート(41分)だ。エリア周辺でパスを回されてからのシルバのシュートも、枠内に飛んでいれば危なかった(36分)。

対するバルサはメッシが非常に意欲的にプレーに関与。やや低い位置取りだったために主にお膳立て役としての活躍だったが、その存在感は抜きん出たものがあった。ネイマールは悪戦苦闘といった様子ながらも、2度のチャンスでアピール。しかし38分の個人技突破(ドンによる後方からのボールを頭で処理し、エリアに切れ込んでのシュート)はGKハートが、粘ったメッシからパスを受けての44分のシュートはフェルナンジーニョによって阻まれ、得点には至っていない。39分にはまた、メッシからエリアへのパスにチャビが抜け出して合わせるもハートがセーブ。せめて1点を奪いハーフタイムを迎えたいところだったし、その値打ちはあった。

打ち合いとなった後半序盤

マンチェスター・シティは後半開始と同時に、アグエロに代えてゼコをピッチに送り出す。怪我から回復しこの試合に間に合わせたクンだったが、ゲームでは全く目立たず。どうやら再び怪我をしてしまったらしい。後半はいきなりそのゼコによる危ないシュートによって開始(47分)。ゼコは52分にもヘディング弾でバルサゴールを脅かしており、そのいずれもがビクトル・バルデスの好守によって事なきを得ている

後半の序盤は両チームがそれぞれにチャンスを作り出すドタバタした展開となった。前述のゼコの2回の好機に加え、51分にはレオ・メッシによる左足シュートがポストを直撃、53分にはネイマールの右サイドからのセンタリングにセスクとハートが交錯すると、押し込まれた54分にはサバレタにフリーでシュートを許した。

バルサはコントロールを失っていた。ラインの間隔は不適切に間延びし、ボールへの圧力がかけられない。ペドロやアレクシスを投入し、前線からの守備を再構築するなどの処置も考えられたが、マルティーノ監督はまだ動かなかった。その状況を解決したのが、エースメッシによるゴラッソだった。

決めたのは、やはりメッシ

それは67分のことだ。セスクからの鋭いスルーパスはレスコットの足に当たるも、DFはそれを上手く処理することが出来ず、ボールはライン裏に抜け出していたメッシの元へ。クラックはそして右方向へと突破を仕掛けるや、すぐさま左足アウトサイドの柔らかいシュートによってゴールを陥落せしめたのだ。いかにもメッシ、という高難度の得点。これが決まればもう大丈夫、と期待したい。

ようやく1点を奪い、かつシティには残り20分少々での3得点が必要となったことで、バルセロナのプレーには落ち着きが生まれた。71分にはチャビのミドルがハートを強襲。77分にはエリア内にてピケがゼコを後方から倒してしまい、それはペナルティの笛が吹かれるべきプレーだったのだが、前半にメッシへのエリア内ファールを見逃しているラノイ主審はこれをスルー。猛烈に抗議したサバレタが2枚目のイエローを受けて退場となり、英国チームの可能性はさらに限られたものとなった。

試合終了間際には、バルサはまたもやコーナーキックからコンパニーにネットを揺らされるのだが(89分)、その直後にはカウンターからお返しのゴール。セルジ・ロベルトのパスを右のアレクシスがダイレクトで前のスペースへと流し込み、ゴールライン際から戻したイニエスタのパスを、アルベスが思い切りよく蹴り込みチームに勝利をもたらしている(91分)。

というわけで、激しくオープンだった試合はタタバルサが2-1で勝利。2試合合計4-1で1/4ファイナル進出を決めた。危ない時間帯もあったものの、全体としては好パフォーマンスを示した選手たち。少なくともヨーロッパ戦でのこのチームは期待できそうな感じはする。

試合終了後のマルティーノ監督のコメント】