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Liga Española : Jornada 35


さらばリーガ。心身ともにしんどかった。


 

FC Barcelona Real Madrid
1

2

21 de Abril - Sab 20:00 h
Camp Nou
: 99,252
Goles
  Khedira (16)
Alexis (69)  
  Cristiano (72)
Titular
Valdes 【4】 Casillas
Puyol 【4】 Arbeloa
Mascherano 【5】 Pepe
Adriano 【4】 Ramos
Busquets 【4】 Coentrao
Xavi 【4】 Khedira
Thiago 【4】 Xabi Alonso
Messi 【4】 Di Maria
Alves 【4】 Ozil
Iniesta 【4】 Cristiano
Tello 【4】 Benzema
Cambios
Xavi→ Alexis (68) 【6】 Di Maria→ Granero (73)
Adriano→ Pedro (73) 【4】 Ozil→ Callejon (89)
Tello→ Cesc (81) 【4】 Benzema→ Higuain (93)
Entrenadores
Pep Guardiola 【4】 Jose Mourinho
Tarjetas
Busquets (15) Pepe (43)
Alves (76) Xabi Alonso (47)
Mascherano (86) Ozil (77)
  Granero (78)
Arbitro
Undiano Mallenco (navarro) 【6】
名前の次の数字は評価点:平均点【5】
Estadisticas
1a 2a Total Total 2a 1a
1 2 3 Tarjetas Amarillas 4 3 1
0 0 0 Tarjetas Rojas 0 0 0
4 10 14 Tiros a puerta 13 5 8
1 2 3 Ocasiones de Gol 4 2 2
0 4 4 Corners 6 3 3
4 1 5 Fueras de juegos 3 1 2
3 8 11 Faltas 21 10 11
74% 70% Posesion del Balon 30% 26%
Formacion
ピケ、セスク、ペドロ、アレクシスらがベンチスタート。クエンカはベンチ外だった。システムは驚きの3バック。チアゴ、テージョら若者たちが先発となった。右エストレーモはダニ・アルベス。実際のメッシはもっと低い位置取り。最初の交代はチャビを下げてアレクシス。ふたりめはアドリアーノからペドロ(右エストレーモ)。プジョルが左に移動し、アルベスが最終ラインに下がった。最後の交代はテージョからセスク。
Titular Final
先発 終了時
Goles
  Khedira (16)
Alexis (69)  
  Cristiano (72)
Reporte

さらば、2011/12シーズンのリーガ。悔しいけれども、マドリーがタイトル奪還に向けて大きく前進したクラシコとなった。

栄冠はいつまでも続かない。どんな強いチームも、敗れる瞬間はいずれ訪れる。そうは理解していても、地元でのクラシコで敗北で味わうとなると、精神的なダメージは相当に厳しいものだ。水曜日にロンドンで負けていた後だけに、尚更しんどい。

前日の会見にて自ら「勝利あるのみ」としていたこの天王山決戦に、ペップ・グアルディオラは驚きのスタメンを採用してきた。アルベスをエストレーモに置いた3バックで、中盤はセスクではなくテージョを起用。怪我によって出場が微妙とされたアレクシスはベントに控え、テージョが先発となったのだ。これは決して満を辞してのサプライズではない。確かな狙いはあろうとも、そうせざるを得ないチーム状態なのだ。

ただパスを回すだけ

残念ながら、監督のプランは希望通りに運びはしなかった。マドリーが専守+カウンター戦術を採ってきたためにボールは保持できるのだが、パスの運びは遅く、身体のキレも重く、守備網を崩すためのアイディアも乏しく、肝心のパスも不正確で、チームとしての動きにリズム(躍動感)がない。これぞ良くないときのバルサの見本ですよ、というような、そんなプレーだった。

守備の急所に縦パスを突き刺せなければ、守ったろうとしているビッグチームは慌てさせられない。横パスをいくら続けても、チャンスを作るという意味では無意味。しかも容易にそれをカットされていては、バルサのプレーはままならない。エンパテ上等のマドリーは、この迫力のないバルサに安心しただろう。彼らは小まめなファールでホームチームのプレーを中断させていたが、いつものようにラフファイトではなかった。その必要もなかったのだ。

ツキもなく失点

失点の仕方も、とほほだった。4分にコーナーからクリスティアノに危ういヘディングシュートを打たれ、6分にアルベスがボールカットからハーフチャンスを作り、10分にベンゼマがシュートを放っていた後の16分。右からのコーナーをバルデスが上手く処理できず、さらにこぼれたボールをこれまたプジョルがクリアできずにいたところを、ケディラにちょこんと蹴り込まれて0-1とされてしまうのだ。

不吉な失点によって静まり返ったカンプノウは、22分のアビダルへの拍手によって少し息を吹き返し、それとともにバルサのプレーにもやや活気は戻ってくるのだが、引き分け上等のうえにリードも手にしたモウリーニョチームの守備固めを破ることはできない。26分、メッシからのスルーパスに1対1となったチャビのシュートが決まっていれば話も違っていたことだろうが、ボールは無常にも左ポストを掠りながら通過。一切の楽観的ムードを生むことなく、突然振り出した大雨の中、ハーフタイムを迎えている。

アレクシス歓喜の同点弾も・・・

前半は左サイドに開きっぱなしで、ほとんど先輩たちに使ってもらえなかったテージョ。後半になるとその点は改善され、得意の動きによってチャンスも手にするのだが、ここで若さが出てしまうのは仕方ないというところだろうか。54分、チアゴのパスを受けてカシージャスと1対1になった弾丸エストレーモだったが、普段であれば8割がた決まっていそうなシュートは、どかんと大きく枠上方へ飛んでしまった。

どうやって試合の流れを変えるか。ピッチ脇で長らく話し込んでいたペップとティトの出した答えは、チャビをベンチに下げ、アレクシスを投入するというものだった(68分)。そしてこの采配は、いきなりその効果を発揮した。その1分後の波状攻撃から、バルサは突然同点に成功するのだ。テージョのシュートをカシージャスが弾き、そのこぼれ球をアドリアーノがシュートし、マドリー選手に当たって転がってきたボールをアレクシスが執念でねじ込んで1-1。ついにキター!と全世界のクレが熱狂した瞬間だった。

しかしそのバルセロニスタの歓喜とイケイケムードも、わずか2分にて霧散する。72分、それは1発のカウンターだった。エジルから前線のスペースへと絶妙極まりないロングパスが送り込まれ、猛然と走りこんだクリスティアノがきっちりとズドン。これによって、バルサ勝利の芽は摘み取られてしまった。一番ダメージの大きなタイミングでの失点だった。

おそらくは疲労困憊で戦っているバルサに、ここから1点を返すだけの余力はなかった。そして無力感とともに、試合は終了。リーガ戦線はこれによって、事実上終了と言えるだろう。チャンピオンズはもちろん可能性は残しているが、正直言って流れは悪い。かなり悪い。同日のプレミアリーグで先発選手を大量に温存したチェルシーは、このマドリー方式を大いに参考にするだろう。ロンドンとこのクラシコで失敗した、"チャンスを確実にモノにする"ことが火曜日は出来るかどうか。ミュンヘンに行けるかどうかは、そこに懸かっている。あとは出来るかぎりの休養とリフレッシュ。ふんばれ、ペップチーム。

【マドリー戦後のペップ・グアルディオラのコメント】